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すべて実名!ニッポンのために金を使う「志の高いカネ持ち」80人

バンバン使う、それが正解だ 
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事業は「大善」のためにある

10位にランクインしたヨークベニマル会長の大高善興氏(77歳)は、東北地方を中心にスーパーを214店舗展開する。大高氏が心を大きく痛めたのは、やはり東日本大震災だった。

大高氏本人が語る。

「'11年3月11日以降、福島県では子供たちが放射能の恐怖から屋外で遊ばないようになりました。子供のうちに体を動かして遊ぶことは非常に重要です。このままでは、福島の子供たちの10年後、20年後の未来が心配になったんです。

そこで、東北最大級の屋内遊戯場『ペップキッズ』を設立。'11年12月のオープン以来、5年間で延べ150万人が来場しています。建設資金は5億円。私個人とヨークベニマルからの出資が中心となり、賛同者からの寄付によって賄いました」

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一族でヨークベニマルを経営してきた大高家は、自社の従業員のみならず、青少年の育成にも並々ならぬ意欲を注ぐ。

大高氏が続ける。

「創業者である父は、『事業は大善のために貢献するべきで、青少年の育成こそ、商業や社会が発展する鍵である。そのためにおカネを使え』という信念を持ち、それを実践してきた人でした。

私はたまたまオーナー一族の人間ですから、株式も創業家として持っています。そこで、創業者の意志を継いで、'85年にヨークベニマル文化教育事業財団を設立し、両親の残した遺産と前社長(善二郎氏、'06年死去)が相続した分を合計した40億円を基本財産としています。

運用で生まれた5000万円を使って、これまで福島県内の高校生の海外研修を支援してきました。こうした事業を100年でも200年でも続けてほしいというのが、創業者である父の願いなんです」

 

志をもって事業に邁進し、得た利益を社会に還元する。彼らがニッポンを引っ張っているのだ。