能力が乏しいのにやる気だけ旺盛なのが困る
二次補正予算先送りの今こそ、
菅首相の「自発的辞任」がベストの選択

【PHOTO】Getty Images


週明けの5月16日、『朝日新聞』と『読売新聞』が揃って世論調査の結果を発表した。菅内閣への支持率は、朝日の調査で前回の21%から26%に改善したものの、読売の調査では31%から30%に減少しており、両紙いずれにあっても、「不支持」の比率が「支持」を大きく上回っている。不支持は朝日で51%、読売で60%と支持に対して、ほぼダブルスコアだ。国民は、菅内閣に対して、不満を感じている。

中部電力浜岡原子力発電所への運転停止要請に対しては賛意が多いが(「評価する」が、朝日で62%、読売では68%)、菅氏の原発と地震への対応を評価できると思わない人が圧倒的に多い(朝日で63%、読売で75%)。浜岡原発運転停止要請は支持率回復の決定打にはならなかった。

きっかけは首相自身の発言の中にあった

 一方、質問に些か作為的な感じがしなくもないが、読売が行った(少々長いが面白いので全文引用する)「民主党内で、小沢一郎元代表を支持するグループなど一部の議員が、菅首相の退陣を求めていることを理解できますか」という質問に対しては、67%がこれを「理解できない」と答えた(「理解できる」は27%)。

小沢一郎云々は、アンケートの質問として正直なところ余計な言い回しだと思うが、回答者の多くが、菅内閣への倒閣運動を支持していないと考えられる。

つまり、国民は、菅首相を支持していないが、菅内閣を倒すために政局を作ろうとする動きに対しても好意を持っていない。

理由を推察すると、現在は東日本大震災の被害からの復興が最も重要であり、政局にエネルギーを費やすべきではない、というのが大方の判断なのだろう。

では、たとえば、菅首相が自発的に辞任して、その後を、復興への取り組みを目的とする新内閣が引き継ぐということなら、どうだろうか。

これなら、国民の多くの支持が集まるのではないか。

    
読売新聞の質問は、「民主党と自民党は、今回の地震や原発事故に対応するため、連立政権を組む方がいいと思いますか」と訊いているが、これに対しては、「連立を組む方がいい」が56%、そうは思わないが38%だ。自民党は、今のところ連立を検討する前提は菅氏の辞任が最低条件だと言っているように見受けられる。菅氏が自ら辞任するような展開なら、民主・自民の連立政権が成立する可能性はぐっと高まるだろう。

筆者自身は、いわゆる大連立がいいとは思っていないが、菅首相は交代した方がいいのではないかと考えている。つまりは、菅氏が、自発的に辞任してくれると日本はより良くなる公算が大きいと考える。      

 筆者が、菅首相の自発的辞任がベストではないかと思うようになったきっかけは、実は、菅首相自身の発言の中にあった。
 

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