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北朝鮮労働党幹部が明かした「中国・ロシアとの本当の関係」

さらには日本の「標的」についても

度重なるミサイル発射で日々緊張が高まる北朝鮮情勢。いま、金正恩第一書記はなにを考えているのか。ジャーナリスト・近藤大介氏が北朝鮮労働党幹部に接触。彼らが諸外国との関係についてどう思っているのかを聞いた。

ロシアは味方、中国は敵

――まず聞きたいのは、禁輸について。北朝鮮は8月5日に採択された国連安保理による8度目の制裁決議によって、石炭、鉄、労働者という「3大輸出品」をストップされた。これによって、さらに経済状況が悪化するのではないか?

「おそらくわが国への輸出が半減するだろう。すでに平壌市内でも、配給の遅滞やガソリンの使用制限が始まっている。

だが石油に関しては、こういう事態を予期して、昨年のうちに中国から大量に仕入れている。そのため当面の使用分は確保している。

加えて、ロシアから鉄路などで輸入している。ロシアは石油供給に、非常に協力的だ。

また、労働者の輸出については、相手国と水面下で合意すればよいだけの話で、楽観視している。

いずれにしても、わが国は1953年以降、常に制裁を受けてきており、耐えることには慣れている」

――現在、北朝鮮をバックアップしている大国は、中国ではなくロシアだと考えてよいのか。

「その通りだ。プーチン政権とは、蜜月時代を築いている。かつて元山と新潟の間をつないでいた万景峰号は現在、元山とウラジオストク間を、毎週往復している。ロシアから主にエネルギーをわが国に運び、わが国からは軽工業品や日用雑貨品などをロシアに運んでいる」

 

――ICBMの技術もロシアから得ているのか?

「現在の朝ロ関係は、過去最高のレベルにあり、ロシアが多くのことを支えてくれている。

一例を挙げると、72回目の祖国解放記念日(8月15日)に、ロシアは40人ものメンバーから成るモスクワ交響楽団を平壌に派遣し、祝賀の演奏会を開いてくれた。

それにくらべて中国は、祖国解放記念日の式典に、金日成総合大学の中国人留学生さえ顔を見せなかったのだ。

わが国は、年内のプーチン大統領の訪朝を要請していて、ロシア側は前向きに検討してくれている。

もしかしたら、元帥様が先にモスクワを訪問するかもしれない。元帥様のモスクワ訪問はもともと、'15年5月にモスクワで戦勝70周年記念軍事パレードが開かれた時に検討していた。

ともあれ、元帥様の初外遊が、モスクワであって北京でないのは確かだ」