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「事務所が上場」ユーチューバーはこれからどうやって儲けるのか

ネット広告の単価は下がる中で

HIKAKINやはじめしゃちょーなど、著名なユーチューバー(ユーチューブへの動画投稿で収入を得る人のこと)が多数在籍する芸能事務所UUUM(ウーム)が東証マザーズに上場した。

投資家からの人気は絶大で、公開価格2,050円のところ、初日には初値が付かず翌日にようやく6,700円で取引が成立するという活況ぶりだった。

将来、ユーチューバーになりたいと考える子供も増えていると言われるが、一方で、空虚なビジネスとの批判も根強い。

実際のところユーチューバーというのはどのくらい稼げる仕事なのだろうか。そしてユーチューバーを擁する芸能事務所は、株価に見合う成長を実現できるのだろうか。

ほぼリスク・ゼロで一攫千金

よく知られているように、ユーチューブは米グーグルが運営する動画投稿サイトである。動画の閲覧は基本的に無料だが、一部の動画には広告が挿入されており、コンテンツ提供者には閲覧回数に応じて広告料金の一部が支払われる仕組みになっている。

ユーチューブに動画を投稿して広告料を稼ぐ人のことをユーチューバーと呼ぶが、たくさんの人に閲覧される人気コンテンツを作成することができれば、誰にでもお金を手にするチャンスが得られる。

HIKAKINユーチューバーのHIKAKIN氏 Photo by GettyImages

作成するコンテンツの種類にもよるが、動画の作成自体にそれほどのお金はかからないので、ほぼリスク・ゼロで多額の収入を得ることも不可能ではない。

ユーチューブが普及するにつれ、動画投稿で生計を立てる人が現れるようになり、世間では彼らのことをユーチューバーと呼ぶようになった。

当然のことながら、このビジネスに対しては否定的な見解も多い。仮に人気コンテンツを作成できたとしても、その人気を長期にわたって維持していくことは難しい。収益の根幹部分をグーグルが運営する広告システムに依存していることも継続性という点ではマイナス要因となる。

何よりユーチューバーとして成功する人は、ごく一握りであり、多くの人は動画を作成したとしても、ほとんどが無収入で終わる可能性が高い。

 

現実には厳しいビジネスであるにもかかわらず、元手がかからず手っ取り早く大金が稼げるイメージがあることも一部の人の反発を買っている理由かもしれない。

実際、ネット上ではユーチューバーが何億円稼いだという真偽不明の情報が飛び交っており、こうした情報に踊らされる人も少なくない。

ある保険会社が中学生に対して行ったアンケート調査の結果は、世間にちょっとした驚きをもらたした。プロ野球選手をおさえて、将来なりたい職業の3位(男子)にユーチューバーがランクインしたのである。

では、本当のところ、ユーチューバーというのはどのくらい稼げる仕事なのだろうか。

ユーチューブを運営しているグーグルは広告料金の詳細を開示しておらず、広告料金を受け取るユーチューバーは規約上、広告収入の詳細を開示することができない。このため、外部から推測する以外に、稼ぎについて知る方法はないというのが実情だ。

その意味で、多数の人気ユーチューバーを擁するUUUMが上場したことは、ユーチューバーのことを詳しく知る、よいきっかけとなるだろう。