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医療・健康・食 ライフ 週刊現代

医者は「苦手な患者」にあったとき、こうやって切り抜けている

できれば来てほしくない場合だって…

「専門外なんで分かりません」

「そりゃあ医者だって人間ですから、性格的に合わない、苦手な患者はいますよ。医者と患者も相性みたいなものがありますから。

では苦手な患者さんが来たときに、医者はどう言うか。『うーん、どうもこれ以上は私の力では何ともできないですね。ご期待に添えるような治療は提供できそうにないですね』と、遠回しにお引き取りを願うことはあります」

こう語るのは、医療法人社団鉄医会理事長の久住英二氏だ。

医者はどんな患者であれ平等に診る義務がある――。しかしこれはあくまで建て前で、本音としては「できればもう来てほしくない」と医者が思う患者もいる。

医者に暴言を吐いたり、暴力を振るったりする患者は「モンスターペイシェント」と呼ばれる。

「正直、最初から医者を信用していない、診てもらう気のない患者さんは困りますね。服を着たままで、触診をさせないとか、何を言っても『俺は大丈夫だ。その診断は間違っている』と喧嘩口調で言われてしまうと、こちらもやる気がなくなります。

そういう時は、『自分は専門外なんで、ちょっと分かりません』とウソをついて、『どうぞ、他の病院で診てもらってください』と追い返します」(開業医)

「外傷を負った患者さんで、心配性のためか『治るんですか?大丈夫なんですか?』と同じことを何度も聞く方がいるんです。次第に先生も嫌になって、看護師に丸投げするようになりました」(民間病院の看護師)

他にも医者が嫌う患者の例としてはこんなケースがある。

医師で医療ジャーナリストの富家孝氏が言う。

「医者が嫌う患者の筆頭は、診察時間終了ギリギリにやってくる患者です。『今日はもう終わりだ、やれやれ』と思っているところに押しかけてくる患者は迷惑千万。

こういう患者に対しては、簡単な診察で済ませて『少し経過をみましょう。調子が悪くなったらまた来てください』とウソをついて追い返す。しかも、この患者が今後来院しないように、決して次回の予約を入れさせないのです」

医者の「しばらく様子をみましょう。大丈夫でしょう」という優しい言葉の裏には「もう来ないでほしい」という本音が隠れていることがあるのだ。