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有村架純もちょっと心配…NHK朝ドラ主演女優の「その後」

燃え尽きてしまう女優も

知名度が一気に上がる朝ドラのヒロインは、若手女優にとって、「登竜門」であることは間違いないだろう。ただし、あくまでもキャリアのスタートにすぎず、本当の勝負は放送終了後から始まる――。

あの朝ドラ女優が語る

現在放送中のNHK朝ドラ『ひよっこ』でヒロインを演じる有村架純(24歳)。9月30日放送の最終回に向けて、同作はますます盛り上がりを見せているが、その一方で、有村の「その後」が話題となっている。

本誌先週号でも報じたとおり、『ひよっこ』の終了直後である10月7日から公開される映画『ナラタージュ』で、有村は激しい濡れ場シーンに挑戦しているのだ。朝ドラでおっとりした素朴な女性を演じた後になぜ?

元毎日放送プロデューサーで同志社女子大学教授の影山貴彦氏が語る。

「朝ドラのヒロインを演じると、その役のイメージからはなかなか脱却できないもの。そのため有村は思い切って次作の映画で濡れ場を演じるのでしょう。それは本人の自覚、器の大きさもありますし、所属事務所の上手さもあると思います。

ただ主演クラスの女優は、いつまでもどこかに清純さや清潔さを残していく必要もあり、そのバランスが物凄く難しい。その分、女優と事務所はやりがいがあるでしょうね」

有村架純Photo by GettyImages

「朝ドラ主演女優」は、とてつもなく大きな肩書だ。ドラマ評論家の黒田昭彦氏は、その歴史をこう振り返る。

「『水色の時』('75年)で、当時高校生ながら抜擢された大竹しのぶ(60歳)は当時から大器といわれ、いまは押しも押されもしない大女優。

また、大竹しのぶと同じく紫綬褒章を受章している朝ドラ出身の大女優と言えば、『おしん』('83年)の田中裕子(62歳)ですね。

これに続くのは、『はね駒』('86年)の斉藤由貴(50歳)。斉藤は第一回東宝シンデレラオーディションで沢口靖子(52歳)に敗れたものの、沢口が主演した『澪つくし』('85年)の一年後に同じ朝ドラ主演を勝ち取り、女優としても追いついた」

民放のトレンディドラマで大ヒットを飛ばし、「視聴率の女王」と呼ばれた朝ドラ女優もいる。

「『純ちゃんの応援歌』('88年)の山口智子(52歳)と『ひまわり』('96年)の松嶋菜々子(43歳)。どちらも大ヒットというほどではなかった。それでも朝ドラを足がかりにして、それ以上のヒット作に恵まれました」(ドラマライター・田幸和歌子氏)

朝ドラが不評でも、そこから立ち直るのはやはり本人の努力だ。

「それをやりとげたのが、『君の名は』('91年)の鈴木京香(49歳)。今時すれ違いのメロドラマかと批判され、数字も振るわなかった。それでも、その後の鈴木は脚本家・三谷幸喜の作品でコメディエンヌとして開花し、『セカンドバージン』でも注目を集めた」(前出・黒田氏)

 

朝ドラの現場を経験することで、演技力など皆無だった新人も、女優としての「地力」がつく。

『和っこの金メダル』('89年)に主演した渡辺梓(48歳)が語る。

「私も仲代達矢さんの無名塾に入って間もない頃にオーディションを受け、女優としては初めての仕事が朝ドラ主演でした。

すぐに作品のテーマでもあるバレーボールの練習から始まり、そのまま約8ヵ月はほぼ完全に朝ドラの撮影とその関連イベントの仕事だけでした。

1週間のうち1日目はリハーサルで、3日間がスタジオ撮影、1日がロケという流れでしたね。それも早朝から深夜までかかり、(大阪放送局制作のため)大阪のホテルに泊まる生活です。土日も朝ドラ関係のイベント出演など、缶詰の日々でした」

この過酷な日々が新人女優を鍛えていく。

「朝ドラならではの撮影方法が、丁寧な稽古とリハーサルです。1日かけて朝から夜まで収録せず稽古だけに時間を費やします。

本番前にも稽古をする場合もありますね。さらにカメラを回して2回リハーサルをし、3回目に本番となります」(元NHK朝ドラスタッフ)