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霞が関「7人の天才」はこんな人たち~頭がキレて、モノが違う

ただし、出世できるかは別問題
週刊現代 プロフィール

年金改革の意志に溢れた男

厚生労働省には「年金の鬼」と呼ばれる天才官僚がいる。度山徹・厚生労働省参事官(52歳)は富山県の名門、富山中部高校から東大法学部に進学し、'88年に旧厚生省に入省した。

「入省後すぐに、生死の境をさまようほどの大病を患って、同期に比べて出世が遅れたそうです。その後、猛烈に頑張って巻き返し、10年以上、年金局に勤務。年金については右に出る人がいないくらい制度に精通しています」(厚労省若手幹部)

 

年金制度をめぐって長年取材してきたジャーナリストの岩瀬達哉氏も度山氏に一目を置く。

「度山さんは骨太タイプの官僚です。著書『年金大崩壊』の取材でも、度山さんは嫌な質問にも逃げずに受け止めて議論してくれた。年金制度を決して潰さない、そのためにはしっかり改革するという意志に溢れて、批判にも決して逃げない。

私は度山さんとかなりやり合いましたが、激しい議論の後でも後味は悪くなかった」

岩瀬氏によれば、こうしたやり取りもあったという。

「'04年頃、社会保障審議会の資料で年金局が出した各国の年金を比較した数字が実態にそぐわなかったことがあったんです。それで私は年金局を『数字がおかしい』と追及したのですが、その対応に出てきたのが、当時、課長補佐くらいの度山さんでした。

度山さんは私の指摘に嫌な顔をしたのですが、それでもその数字がどういうものなのかすぐに調べて説明してきた。結局、その資料はすぐにホームページから削除されました。

上司に相談するとか、私は知らないとか、言い訳がましいことを言わない。腹の座った官僚という印象を受けました」

そんな度山氏には一風変わった癖がある。ティッシュを食べるというのだ。全国紙の厚労省担当記者の話。

「ネピアの『鼻セレブ』がおいしいとか(笑)。体調が悪いと消化できないので、健康のバロメーターになっているそうです。仕事は有能ですが、変人ですね……」

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度山氏はベテランから若手まで、社会保障制度に関心のあるすべての議員と親しく付き合う。最近では、小泉進次郎・自民党筆頭副幹事長が提唱している「こども保険」にも知恵を貸しているという。