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ファミマと組んだドンキは、「日本のamazon」を目指すのか

「500万人の会員」という強みを生かして

ディスカウント・ストア大手のドンキホーテホールディングスと、ファミリーマートなどを展開するユニー・ファミリーマートホールディングスが資本提携する。

両社は6月に業務提携を発表したばかりだが、わずか2ヵ月で資本提携に発展した。両社は今回の提携で、総合スーパーにおける商品ポートフォリオの抜本的な変革を目指す可能性が高い。

中長期的にはAI(人工知能)を駆使して、従来型のお客を待つスタイルからお客を誘う能動型小売店への脱却を試みるだろう。

スーパーはどこもジリ貧

今回、発表された資本提携のスキームは、ユニー・ファミリーマート・ホールディングスの傘下にあるユニー株式会社の株式をドンキ側に譲渡するというもの。総合スーパーであるユニーにドンキが出資するという形であることから、その主な狙いはユニーのテコ入れであることが分かる。

 

総合スーパーは、少子高齢化に伴う都市部への人口集約化や、ネット通販の普及などによって市場の縮小が続いている。スーパー不振はユニーに限ったことではなく、最大手のイオンやイトーヨーカ堂も同じ悩みを抱えており、小売業界にとって総合スーパーをどう立て直すかは、目下最大の課題といえる。

ユニーは大型店の「アピタ」と中小型店の「ピアゴ」というブランドを中心に店舗を展開しており、現在の店舗数は約210店舗である。

2017年2月期におけるユニー単体の売上高は約7400億円、営業利益は約140億円で、業績はジリジリと悪化している。5年前の2013年2月には7700億円の売上高があったので、5年間で4%ほど売上高が減少した計算だ。

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もっともセブン&アイ・ホールディングス傘下の総合スーパーであるイトーヨーカ堂と比較すると、業績の落ち込みはそれほどでもない。イトーヨーカ堂は2016年2月に140億円の営業赤字に転落し、2017年2月期も利益がほぼゼロに近い状況だった。

ヨーカ堂は、以前は稼げるスーパーとして知られ、現在でもヨーカ堂の単位面積あたりの売上高(直営)はユニーより3割ほど大きい。しかも、直営による販売に加えてテナント誘致にも力を入れており、テナント収入の比率は年々上昇している。

同社は業界のリーダーであり、高い成長が求められてきたことから、コストをかけてでもテナント誘致で業容を拡大するという意識が強かったものと考えられる。

市場が拡大しているフェーズではこうした業容拡大路線がうまく機能したが、縮小均衡のフェーズに入った今、こうした高コスト体質は逆に弱みとなりつつある。

逆に売上高では上位各社に大きく及ばなかったユニーだが、逆に構造転換はやりやすい状況となっており、そうであればこそ、ドンキとの提携といった思い切った策を打つことができた。