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学校・教育

国語の大学入試問題が、来年からトンデモないことになる予感

「駐車場の契約書」!?これでいいのか

戦後最大の「国語」の変革

教科書から文豪が消える!――こんなちょっとした騒ぎが持ち上がったことがあった。今世紀に入ってまだ間もない頃のことだ。

いくつかの新聞は「漱石・鷗外が教科書から消えた」と大々的に報道し、特集を組んだ雑誌もあったが、これはほぼ全面的な誤解であり、むしろ彼らの作品は教科書会社を横断して定着している。芥川龍之介『羅生門』、中島敦『山月記』と並び、夏目漱石『こころ』、森鷗外『高瀬舟』『舞姫』はながらく定番中の定番となっている。内容を思い出される方も多いだろう。

夏目漱石著『こころ』(新潮文庫)

漱石の『こころ』に至っては、現行の高校2・3年生用の「現代文」教科書9社23冊のうち、これを載せていないものはただの1冊しかない。(その1冊の編集に私も携わっているが、おかげで全く売れなかった……。文豪の定番化は高校の先生方の強い意志である。)『こころ』はしばらく前から完全に「国民文学」の地位を確立しており、どこの親子でもともに語り合うことのできる稀有な小説となっている。
 
しかし、この安定もいよいよ終わりを迎えるのかもしれない。おそらく現場の先生方も教科書会社もこの変革には抗えない。

教育現場でこれから数年間に起きようとしている「国語」の一連の変化は、「文豪が消える!」どころの騒ぎではすまない戦後最大の大変革なのだが、あまり報道されてはいないようだ。

 

ここには、いわゆるアクティブラーニングの導入など、「国語」1教科に限らない要因もあれば、高校の「国語」系の科目の再編成もあり、さらには入試改革もあって、非常に複合的な問題ではある。まだ文科省の指針に不明な部分もある。

しかし、最近示されたセンター後継試験の内容を見るだけでも、「漱石・鷗外が教科書から消える」以上の大変動がもたらされることは間違いない。