格闘技

世界最大の格闘技イベント「UFC」は、いかに日本市場を攻略するか

日本発のスター選手を育てるのがカギ

世界最大の格闘技興行「UFC」。今年は9月23日に、さいたまスーパーアリーナにて2年ぶりの日本大会が開催される。世界各地での人気と比べると、まだまだ爆発的に盛り上がっているとはいえない日本市場を、UFCはどう「攻略」するのか?

アジアコンテンツ副社長のケビン・チャン氏が、日本の格闘技ファンの疑問に答えた!

NFLから転身。その手腕は?

──今回は、9月23日UFC日本大会開催にむけての抱負や、UFCの今後の日本での戦略などについて、いろいろお話をうかがいたいと思います。ケビンさん、今日はお会いできて光栄です。よろしくお願いいたします。

ケビン ありがとうございます。こちらこそよろしく。9月の日本大会は、絶対に成功させたい大会です。そのためには、UFCをもっと多くの人に知ってもらう必要があります。だから、こうしてインタビューをしていただけるのは嬉しいことです。今日はなんでも答えるつもりでいます(笑)。どんな意見でもぶつけてほしい。

 

──ありがとうございます。アジア・コンテンツを担当されるということは、UFCをもっとアジアに広めることがケビンさんのミッションですよね。まず、どういうきっかけでこの役職に就任されたか、教えていただけますか。

ケビン 僕はもともとNFL(※プロアメリカンフットボールリーグ。北米4大プロスポーツの最上位に位置。アメフト最高の大会『スーパーボウル』は全米最高の大会と称される)にいたんですよ。

──そうなんですか!?

ケビン NFLにいたときも、やはりどうやってアジアでこのスポーツの魅力を知ってもらうか、に腐心していました。スポーツビジネスにかかわった最初の体験だったから、いろんな刺激を受けました。そのノウハウと経験を生かして、今度はUFCの知名度の向上に注力しています。

NFLと比べれば、まだまだUFCは世界に知られていません。しかし、NFLだって、最初は超メジャーなスポーツイベントではなかった。アメリカでも、国民全員がスーパーボウルを観るようになったのは、誕生してから相当時間が経ってから。綿密な計画に基づいて、いくつもの「成功事例」を生んでいくことで、より大きくなっていったわけです。

ケビン・チャン氏

──やっぱり、そうなんですね。綿密な計画……

ケビン イエス。ただ大きなイベントを次々に打つだけでいいってことではなくて、やはりマーケティングもそうだし、選手に配慮を払う必要だってそう。観客のニーズを分析することとか、とにかく、そういう成功事例を検証することで、組織はさらに前進できることを知ったんです。その部分はかなり勉強になったし、一生の宝になったと思います。

──そんなケビンさんが、なぜ「UFC」という新しいプロスポーツビジネスに携わろうと思われたんですか?

ケビン やっぱり「チャレンジしたい」という想いが根底にあったんですよ。UFCと関わるようになったのは7年前からなんですが、当初は事業計画全体を見るコンサルタントとして携わっていたんです。つまり、組織の一歩外に出たところからUFCの仕事に関係していたってこと。

UFCの社員として本格的にこの組織に関わるようになったのが1年半前。転職した理由は、NFLで経験した「成功事例」をこの新しいスポーツUFCで活かせないものかと考えたからです。さっきも言ったように、人であったりイベントであったり、スポーツイベントを活性化させるためのノウハウは持っていますから。

──ケビンさんが得た「宝」ですね。

ケビン NFLは世界的な知名度を誇るものの、ビジネスとしてはアメリカを中心に展開されるものです。一方、UFCはサッカーに続くグローバルスポーツを目指している。他国でも開催され、世界各国の選手が登場し、世界中が熱狂して観られるものでもある。そこがNFLにはない魅力に映ったし、チャレンジしてみたいという気持ちを掻き立てられましたね。やりがいもあるし、NFLで培った経験も活かされる。そういうことですよ。