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ライフ 週刊現代 相続税

7割の人が払い過ぎ⁉「過払い相続税」を取り戻す方法

死後5年10ヵ月以内なら間に合う

全国7万6000人いる税理士のうち、ほとんどは「相続」を扱うのを苦手にしているのをご存じだろうか。だからこそチャンスだ。過払い請求をすると、驚くほどの確率で相続税が戻ってくるのだ。

「国税OB」でも相続は素人

「1400万円ですよ!まさかこんなに戻ってくるとは思いませんでした。最初に頼んでいた税理士は、国税庁のOBという触れ込みでしたから、彼の言うことがすべてだと思っていたんです」

喜びを隠せない様子なのは、都内に住む羽田雄一氏(62歳・仮名)である。4年前、84歳で父が肺がんで亡くなった。埼玉県の実家周辺に土地を所有し、アパート経営もしていた。当時はまだ会社員だった羽田氏は、相続の一切を、父の税理士に任せた。

そのとき納付した相続税は3200万円だ。

ところが昨年、相続税には「過払い」がつきものだと知り、相続税専門の税理士に相談した。

「これが当たりだったんです。父が所有していた土地のほとんどが過大評価されたまま申告されていた。中でも、アパート経営していた土地が、実は『広大地』として大幅に評価が下げられるとわかったんです」(羽田氏)

 

新しい税理士に相続税申告書を渡してから8ヵ月後、実際の相続税は1800万円という判断結果が出た。羽田氏の口座に、1400万円の還付金が振り込まれたのだ。

「国税庁OB」を名乗る元の税理士は羽田氏の父の昔からの付き合いだった。だからこそ全幅の信頼をおいていたのだが、相続に関しては実は素人同然だったのだ――。

'15年の法改正により、相続税がかかる遺産の基準は「5000万円+1000万円×法定相続人の数」から「3000万円+600万円×法定相続人の数」に引き下げられ、課税の対象者が2倍近くになった。

これで次々に明らかになってきたのが、多くの人が相続税を過払いしてしまっている事実だ。

だが一度支払ってしまっても、払いすぎたお金は取り戻すことができる。

「相続税の更正の請求(還付請求)は亡くなってから5年10ヵ月以内であれば可能です。税金還付の成功例は70%を超える高確率です」(相続専門の税理士・佐藤和基氏)

とはいっても、こと相続に関するかぎり、多くの人は初回の申告時に税理士の助けを借りて申告しているはずだ。彼らはプロのはずだが、なぜ過払いが起こるのか。