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実名357社を大公開! AI革命で10年後消える会社、生き残る会社

商社と銀行、生存者はどっちだ?
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銀行、損保は意外と残る

続けて、上位にはダイキン工業、ファナック、コマツ、リクルートHDなどが並ぶ。一見、業界も業種も違う会社ばかりだが、実は「すでにAI化に成功している」という共通点がある。

「無人ダンプを開発したコマツ、AIで学習する産業ロボットのファナックなどは有名ですが、実はエアコン大手のダイキン工業もAI研究で進んでいる。室内にいる人の表情や声などをAIで認識して、空調整備をするといった技術開発を進めていて、AI人材を100人規模で採用する予定もある。

リクルートHDも、AIが企業と転職希望者をマッチングさせるサービスを作るなど、日本のAI技術の先端を走る会社になっている。

そもそも、AIの機械学習というのは、もともと人間の持っているノウハウがあることが前提。AIが将棋で強いのは、過去に人間が戦った棋譜が公開されていて、AIがそれを学習できるから。どんなにAIが進化しても、もともとの情報やノウハウを所有している企業は強く生き残れる。

設計などの圧倒的なノウハウを持っている日揮などのプラント業界はその代表例。ゼネコンも同様で、新しい技術の導入やベンチャーとの提携にも積極的な大林組などは期待ができる」(経営コンサルタントで京都大学客員准教授の瀧本哲史氏)

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高得点の企業を眺めると、味の素、カルビー、キッコーマンなど食品業界の主力企業が「成長株」となっている。一見するとAIにはまったく無縁の業界に思えるが、実はそれは「誤解」である。

「食品業界では売れると思って作ったが売れずに賞味期限が切れて廃棄するケースが多いが、今後はAIによる需要予測の精度が上がることで、この無駄が激減する。

そうしてコストが激減するうえ、『味』というのはAI化するのが難しい分野で差別化が維持できるので、一気に有望株になる。

同様に外食業界にもAIによるコスト削減メリットが生まれるため、あきんどスシローなどはすでにビッグデータの活用に乗り出している。

AIに関する誤解はまだ多くて、壊滅的な打撃を受けるとされる銀行業界も、実はAIによって成長する可能性のほうが高い。確かに、窓口業務などはAIに代替されるので銀行員には逆風ですが、AI融資によって焦げ付きが減るなど、業界には追い風になる。

損保にしても、自動運転で事故がなくなるのは減収要因ですが、サイバー攻撃や洪水被害などこれまでリスク管理できなかった事象について、AIでリスク計算ができるようになる。

そうした新リスクに対応した新しい商品が生まれるという意味で、成長余地は大きい。ともに大手で動きの速い三菱UFJFG、SOMPOHDなどが有望です」(百年コンサルティング代表の鈴木貴博氏)

 

文房具などAIと一見関係なさそうな業界にしても、「悪影響を受ける可能性がある。これからはオフィスなどで不足した文具をAIが検知して、自動的に補充してくれるサービスが実現する可能性は高い。

そうなると、メーカーからすれば販路を押さえられる形になり、買い叩かれるリスクが出てくる」(前出・加谷氏)。

これまで人間が担っていた仕事もAIが担うようになるうえ、今後は在宅勤務が急速に進んでいくため、「AOKIHDや青山商事といった紳士服業界は需要減少が避けられない」(前出・瀧本氏)。