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星野源にも絶対わからない「東京五輪を開く理由」

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森田 浩之 プロフィール

立候補した都市の撤退が相次ぎ…

東京オリンピックのあとの2024年と2028年の夏季大会の開催都市選びをめぐっては、前例のないことが起こった。

2024年大会を招致したのは、ハンブルク(ドイツ)、ローマ(イタリア)、ブダペスト(ハンガリー)、パリ(フランス)、ロサンゼルス(アメリカ)の5都市だった。ところが立候補の届け出後に、撤退する都市が相次いだ。

ハンブルクは2015年11月に行った住民投票の結果、反対票が過半数に達したため、招致を取り下げた。

ローマは昨年9月、財政難を理由に辞退した。

ブダペストは今年2月、招致の是非を問う住民投票を行うことを求めた署名が必要数に達したため、招致成功の見込みが薄くなったという判断から、やはり立候補を取り下げた。

こうして2024年大会の開催地候補に残ったのは、パリとロサンゼルスの2都市だけになった。

〔PHOTO〕gettyimages

2022年の冬季大会では、招致を検討しながら断念した都市が相次いだ。2024年の夏季大会では、正式に立候補した5都市のうち実に3都市が撤退した──この状況に、IOC(国際オリンピック委員会)もさすがに焦ったのだろう。

IOCは奇策を考えついた。

2024年と2028年の2大会を、2024年大会にまだ手を挙げているパリとロサンゼルスの2都市に割り振るというものだ。将来、立候補都市が出てこなくなる日がやって来るのではないかという不安の表れだった。

 

パリは2024年大会を、前回開いた1924年大会の100周年の記念大会にしたいと考えていた。そのためもあって、2024年大会はパリ、2028年大会はロサンゼルスで開催という方向でほぼ決まり、9月のIOC総会で正式決定される手はずになっている。2028年の開催都市は、実に大会の11年前に決まることになる。

もうオリンピックは、よほどのことがないと開けないイベントになった。この先、巨額の開催費用に対する住民の目はさらに厳しくなり、大会招致に手を挙げる都市はいっそう限られてくるだろう。

オリンピックは、IOCも扱いに困るモンスターのようになってきた。