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ムーギー・キムが案内する「世界最強のMBA」インシアードの仕事術

海外でバレる!「残念人材」三大欠点

英フィナンシャル・タイムズが毎年発表している「世界MBAランキング」で、ハーバード・ビジネス・スクールを抜いて2016年、17年と2年連続で世界第1位に立ち、名実ともに世界最強の経営大学院となった「INSEAD(インシアード)」。

世界80か国以上から学生が集まり、グローバル性、多様性を大きな特徴とするこの大学院、いったい何がそれほどすごいのか。どんな教育がそこで行われ、卒業生たちはどんな活躍をしているのか。

いまやビジネスパーソンのバイブルとも呼ばれる大ベストセラー『最強の働き方』(東洋経済新報社)『一流の育て方』(ダイヤモンド社)「グローバル・メールマガジン」(東洋経済オンライン)の筆著者で、インシアードの卒業生でもあるムーギー・キムさんをガイド役に、「世界最強の経営大学院」が生み出す人材とその教育法に迫ってみたい。

ウチの社員、海外に送ったんだけど、留学させても、海外勤務させても、まったく使い物にならなくて、困ってるんですわ……

よく、海外進出が必要だ、しかし海外展開を担える人材がいない、と嘆いている経営者から相談をいただく。

やれ、海外の支店にヒトを出したものの、まったくビジネスを開拓できずに帰ってきてしまった。上海まで行ったのに、向こうで日本人村を形成し、日本語で安住できる環境でしか働かない。どの国に送り出しても、日本人コミニュティから人脈がピクリとも広がらないと。

なかには、「せっかくシンガポールと中国に駐在したのに、英語も中国語も上達せず、日本人ばかりとツルんだものだから、海外駐在して、かえって日本語がうまくなってしまった」などと、恥ずかしく、残念すぎる嘆きごとを言う人もいる。

一方で、英語ができるだけで、まったく仕事ができない人もたくさんいらっしゃる。海外勤務したわりに、1ミリも海外人脈を築けない人もいれば、海外名門大学に留学しても「ドメドメ人材」で終わってしまう、「グローバル・残念人材」はたくさんいらっしゃるのだ。

ところで、偉そうにグローバル人材に関して講釈を垂れている私は、一体誰なのか?

申し遅れたが、私は現在シンガポールでグローバルベンチャー投資・支援に携わりながら、東洋経済オンラインで「最強の働き方」の連載などをさせていただいている、ムーギー・キムと申します。今回、講談社「現代ビジネス」編集部から、グローバル人材育成を論じる連載をする機会をいただいた。

この連載では、①グローバル人材を育成する方法に関する大いなる誤解を解消し、②真のグローバル人材、生産性の高い人材を生み出すために必要な教訓について、実在のインシアード(INSEAD)卒業生の声を紹介しながら論じてみたい。

記念すべき第1回は、「英語が話せても、海外留学させても、海外勤務させても、グローバル化しない残念人材」の三大特徴がテーマである。それでは早速、そんな「決してグローバル化しない、残念人材」の特徴を、紹介していこう。