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今話題の「ベターッと開脚」がはらむ危険性

毎日1分「正しく」歩けばそれでOK
新保 泰秀 プロフィール

効率のいい有酸素運動だから、ダイエット効果や美肌効果も

「正しい歩き方をするときには、できるだけ脚の力を抜きます。そうすることで股関節や足首などの関節可動域を最大限に生かした動きができるようになります。

関節をめいっぱい動かすということは、関節を動かすための筋肉もしっかり動かすことになりますから、からだは多くのエネルギーを必要とします。そのエネルギーを得るために、からだに蓄えられていた脂肪がたくさん燃焼されます。

つまり、正しく歩くことは、効率よくダイエット効果を得られる最強の有酸素運動ということです。

さらに、有酸素運動を続けていると、筋肉のすみずみまで酸素や栄養を届けようとして、自然と血流がよくなります。血流がよくなると同時にリンパの流れもよくなり、滞っていた老廃物を回収・排出することができるので、脚などのむくみが解消されます。

また、酸素や栄養が行き届くようになった細胞は代謝が活発になるため、脂肪をためにくく、かつ、燃焼しやすいからだが手に入ることでしょう」

代謝がいいからだになれば、肌、爪、髪などもいい状態をキープできたり、胃腸など内臓の働きがよくなったり、心肺機能が高まったり、脳もしっかり働くようになったりと、ダイエット効果以外にもからだにうれしい効果を得ることに。

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左右バランスを意識することで、肩こりや胃痛・生理痛も解消

「ほとんどの人がからだの左右のバランスがくずれていて、からだがゆがんでいます。肩の位置、骨盤の向きや開き、筋肉のつき方、脚の長さなどがきちんと左右対称になっている人は実に少ないのです。

このからだのゆがみは、歩きグセと大きく関係しているので、左右バランスよく正しく歩けるようになれば、ひざや腰の痛みはもちろん、背中のハリや肩こりまで解消されることが珍しくありません。

また、左右のアンバランスな動きは、骨盤近くに位置する内臓に負担をかけてしまうので、何度病院に足を運んでも明らかな原因がわからなかった胃痛や生理痛などが、歩き方ひとつ変えることで和らぐことがあります」

 

足首が安定すれば、眼精疲労や視力低下も防げる

「正しく歩くためには足首がぶれないことがとても重要です。足が着地するたびに、足首がぐらぐらしたり、足首が外側や内側に倒れ込むようでは、ひざや骨盤、上半身の動きにも悪影響を与えてしまいます。

この足首のぶれを改善して正しく歩けるようになると、意外かもしれませんが、眼精疲労、ドライアイ、視力低下、視力の左右差、緑内障など眼科系のトラブルから解放されることがあります。

歩くときの足首の動きは、ひざ、太もも、腰、上半身などの動きに連動しています。つまり、一歩踏み出すときに足首がぶれるということは、そのたびにひざ、太もも、腰、上半身などが、足首のぶれをカバーするようにがんばって動かざるを得ないということです。

とりわけ重い頭をバランスよく支えるために、首や肩にまで大きな負担がかかることも少なくありません。

そういった負荷は筋肉を固く緊張させ、血流を悪くしてしまいます。頸椎動脈という大きな血管も圧迫されて、肩から首、頭にかけての血流も悪くなります。そのため、目に十分な酸素や栄養が届かなくなってしまいます。

足首がぶれないように正しく歩くと、目が疲れにくくなったり、ものが見えやすくなったり、という実感が得られるのは不思議ではないのです」