ライフ

今話題の「ベターッと開脚」がはらむ危険性

毎日1分「正しく」歩けばそれでOK
新保 泰秀 プロフィール

なぜ、「正しく」歩くだけで健康になれるのか?

歩くことによって、筋力の低下を防ぐ、心肺機能を高める、血行がよくなる、代謝が上がる、ストレス解消になるなど利点はたくさんあるが、これは、正しく歩いてこそ。正しい歩き方がどのようにからだにいいのか、その効果と理由は?

帰宅するサラリーマンPhoto by iStock

呼吸が深くなって、老化やイライラにブレーキ

「正しい歩き方を実践するためには、正しい姿勢を心がけることが不可欠です。正しい姿勢で立つことができなければ、正しく歩くことができません。猫背の状態では胸郭が狭くなってしまい、呼吸が浅くなります。

一方、胸を開くような正しい姿勢を保っていると、胸郭が広くなるため呼吸が自然と深くなります。この、呼吸が深くなる、ということがからだにいい効果をもたらしてくれるのです。

まず、なにより呼吸が楽になります。忙しく働く人のなかには、無意識に息を止めていたり、息苦しく感じていたり、呼吸がスムーズに行われていない人もいるようです。そんな状態では、からだに新鮮な空気をきちんと取り込むことができません。

でも、正しい姿勢でさえいれば、意識しなくても息を吸ったり吐いたりすることが楽になり、いつもからだにたくさんの酸素を取り込むことができるようになります」

酸素は、全身の細胞ひとつひとつに必要なもの。そこに新鮮な酸素がたくさん行き届くようになれば、細胞の老化にブレーキをかけて若々しいからだをキープしたり、脳の神経細胞が活性化されて認知症を予防したりできることでしょう。

 

「また、深い呼吸をすることで、副交感神経が優位にもなります。からだがリラックス状態になるということです。

私たちは、仕事、家事、育児など忙しい毎日に追われ、心身ともに休まる時間がなかなかありません。いつも交感神経が優位になっていて、自覚がなくても心もからだも緊張している人が多いようです。自律神経のバランスが乱れているのです。

そのため、過剰なほどにちょっとしたことでイライラしてしまったりしませんか? でも、深い呼吸ができるようになるだけで、自然と心が穏やかになったり、からだに入っていた力が抜けたりするなどリラックスできます。

深呼吸をしてみればその効果を誰でも実感できると思いますが、正しい姿勢で正しく歩くことは、深い呼吸をわざわざ意識することなしに、それと同じくらいのリラックス効果を得られるということなのです」

いつもイライラしていた人が落ち着きを取り戻すなど、正しい姿勢、正しい歩き方だけで自律神経のバランスが整い、精神面にまでいい作用が!