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10年後には、日本の「家電量販店」は消滅しているかもしれない

「ビッグ3」の業態変化が示す未来

家電量販店の大手3社(ヤマダ電機、ビックカメラ、ヨドバシカメラ)が、それぞれ独自の方向性を打ち出し始めている。

背景にあるのは、日本の消費構造の大転換である。10年後には家電量販店という概念は消滅しているかもしれない――。 

「住」の全てを網羅する戦略

家電量販店最大手のヤマダ電機は今年6月、住宅のリフォームやホームファッション、インテリアなどを総合的に提供する新型店舗「インテリアリフォームYAMADA」前橋店をオープンさせた。

店内には、ホームファッションやインテリア雑貨、家具といった商品が並んでおり、「住」に関するあらゆる商品を一度に見て回ることができる。

商品のラインナップを見る限りでは、家具メーカーのニトリに近いイメージだ。ニトリはもともと家具専業だったが、ホームファションの分野を強化し、現在では売上高の半分以上を家具以外の商品が占めるようになった。

世界的な家具メーカーであるイケアも、ホームファッションを強化していることを考えると、「住」に関するフル・ラインナップは最近のトレンドといってよいだろう。家電製品の売れ行きが頭打ちとなる中、ヤマダがこの分野に目を付けたのは自然なことかもしれない。

ニトリのように変化していくのか Photo by GettyImages

ヤマダの場合にはさらにその先がある。インテリアリフォームの店内には、同社が設立したハウス・メーカーであるヤマダ・ウッドハウスのショールームもあり、家の建築についても相談できるようになっている。

また今年6月に設立されたばかりのヤマダ不動産も店舗内にスペースを確保する予定となっており、物件の紹介やローンの相談など、総合的な不動産サービスにも乗り出す予定だ。

 

ちなみに、先のインテリアリフォームYAMADAの近隣(200メートル圏内)には、テックランドの店舗とヤマダ・ウッドハウスのモデルルームがあり、エリア全体でヤマダ電機のサービスを提供できる仕組みになっている。

不動産の購入や家のリフォーム、家具や家電製品の購入、さらには雑貨に至るまで、まさに「住」に関するトータル・サービスを目指すというのがヤマダの戦略である。

インテリアリフォームの店舗は新業態の「顔」として全国展開する予定となっており、各地でエリアに特化した販売を実施していくと考えられる。