Photo by gettyimages
政治政策

安倍政権をぶった切り!「支持率急降下」の理由がよくわかる3冊

報道番組では誰も言わないけれど…

「大日本帝国会社」の目論見

今年1月、あるホテル会場のテーブルに、私は偶然にも安倍昭恵夫人と座り合わせていた。

主催者側の知人に出版したばかりの拙著『ITSUKI 死神と呼ばれた女』を持参したら、「ぼくは後でいいから昭恵夫人に進呈したら」と促され、昭恵夫人からも「サインしてください」と請われるままに悪筆を省みず自署して渡すと、「読みます」としっかりと私の目を見て言ってくれる。

だがその後、大阪の森友学園への財務省国有地払い下げ問題が沸騰して、昭恵夫人は見事にその渦中に巻き込まれ、続いて加計学園問題にも火が点き、安倍政権への疑惑と批判の炎はいまだ収まりそうにはない。

 

どアホノミクスの断末魔』で、エコノミストの浜矩子教授は2017年頭の安倍首相の施政方針演説の項目をひとつひとつ槍玉に挙げて痛快に論断する。その一方で施政方針演説から抹殺されたものも見逃さない。それは歴代の政権が掲げてきた「財政健全化」の目標であり、「2020年度までに基礎的財政収支を黒字化する」という文言である。

どアホノミクスの断末魔

一千兆円以上もの国の赤字の「財政健全化なんて無理。そんなの放棄」とも言えないから、「財政赤字は将来的なインフレによって自然消滅するのを待つ」という理論で、その先には「統合政府部門による財政と金融の一体運営」なるものが待ち構えているという。

国債をせっせと買い込む日銀は、既に政府の専任金貸し業者と化しているが、更に中央銀行が市場を介さずに直取引で政府から国債を買い取るという現行の財政法上も日銀法上も許されるはずがない禁断の体制が目指されているというのだ。

「国民の関知できないところで、政府が好きなだけ好きな狙いのために金を使うという民主主義破壊」が為されれば如何なる事態に相成るのか。敗戦後のインフレによる新円切り替えで紙幣が紙切れ同然と化したときの親たちの嘆き節が耳底に残っている。財政赤字の将来的なインフレによる自然消滅って、まさか、戦争?

憲法改正を急ぎ、教育勅語を復活させ、タカ派の富国強兵主義と竹中平蔵の新自由主義が合体する最悪のブレンドで「世界の真ん中で輝く」ことを目指して「大日本帝国会社」をつくり、戦後世界からの脱却を企てる安倍政権の危うさを著者は鋭く指摘しているのだ。

バカな首相は敵より怖い』は浜矩子教授との対談本もある評論家佐高信が第一線で活躍する論客を迎えての対談集。

バカな首相は敵より怖い