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政治政策

混迷の横浜市長選!争点はやっぱり「カジノか否か」

ドンも県警もゾロ動き出し…

林市長が青ざめた調査結果

横浜市長選が、16日に告示され、現職の林文子氏(71)、新人で元衆院議員の長島一由氏(50)、新人で元民進党横浜市議の伊藤大貴氏(39)の三人が立候補した。

30日の投票まで選挙戦が繰り広げられ、人口300万を越す横浜市のリーダーが選ばれる。福祉と医療費が増加、逼迫する財政をどう立て直すかといった課題は山積するが、争点をひとつに絞り込めば、「カジノの是非」を問う選挙となる。

林文子氏Photo by GettyImages 現職の林文子氏

色分けはハッキリしている。カジノ推進派が林氏で、長島、伊藤の両氏は反対派。しかし選挙が近づくにつれ、カジノ誘致に最も熱心な首長だった林氏の主張がトーンダウン。16日、横浜駅西口で行った第一声でも、「横浜市の成長のためのシナリオは、ひとつではありません」と、カジノ誘致を争点とする動きを牽制した。

逆に、長島氏は「NO! カジノ」と書いた看板を掲げた選挙カーの上に立ち、「この市長選は、横浜にカジノが必要かどうかの住民投票です」と、訴えた。伊藤氏もこの選挙戦には二つの争点があるとして、「カジノに頼らない街づくりと中学校給食の実現です」と、声を張り上げた。

アベノミクスの成長戦略のひとつにカジノを取り入れている安倍晋三政権は、昨年末の臨時国会で統合型リゾート施設(IR)整備推進法(カジノ推進法)を成立させた。安倍政権を支える菅義偉官房長官は、自らの選挙区である横浜でのカジノ誘致を促進、“子飼い”の林市長は、14年の年頭会見で早くもカジノ誘致を表明している。

 

「機は熟した」と、カジノ誘致を公約に掲げても良さそうなものだが、林氏が期待する女性票を中心に、カジノ反対派が多いことに気付き、今年に入ってスタンスを変えた。世論調査の結果が、「女性の8割以上がカジノ反対」と聞いて、林氏は青ざめたという。

加えて、安倍内閣の人気急落。共謀罪の強引な強行採決、森友学園、加計学園問題での国民を舐め切ったような国会答弁に批判が渦巻いており、菅官房長官の“手綱”も疑問視されている。都議選での自民党大敗は、国民の怒りの表明だが、カジノ法案の成立も強引だった。

三選を目指す林氏が、カジノ誘致を鮮明にすると、カジノそのものの反対派に加え、公明党など従来の支持層からそっぽを向かれる可能性もある。