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知ってましたか? 歌舞伎界・梨園の「格付けと格差」

いちばん地位が高い「梨園の妻」は誰?
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気になるのは、梨園の妻たちの「地位」だ。前出の関容子氏が指摘する。

「奥さんの地位は、ご主人の格に準じます。役者の娘であろうが、女子アナであろうが、ご本人は関係ありません」

梨園の妻のピラミッドの現状について、歌舞伎に詳しい記者が語る。

「頂点にいるのは藤十郎の妻である扇千景(84歳)さんです。ただし夫同様に一線からは退いている。続くのは人間国宝の奥様方。吉右衛門さんの妻の知佐さん、菊五郎さんの妻で女優の富司純子(71歳)さん、仁左衛門の妻の博江さん。

勘三郎さんの妻、好江さんはとても配慮の細かい人で、影響力がありましたが、夫が亡くなってからは一歩退いています。長男の中村勘九郎(35歳)は先代に比べると、花形世代の中では埋もれた存在になりつつありますからね」

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三田寛子が「勝ち組」

話題の芸能人妻たちの評判はどうだろうか。

「芝翫の妻、三田寛子(51歳)が究極の勝ち組。子供3人が全員男の子で、名門・成駒屋の格式高い名跡を襲名しました。いまはバラエティ番組にも出演して、自由に発言している。25歳で嫁入りして、いまや文句を言われない存在になったんです。

その三田が目をかけているのが、勘九郎の妻、前田愛(33歳)です。2人の男の子の母であり、献身的に夫を支えていると評価されています。

一方で藤原紀香(46歳)は夫と同じく格下ですね。紀香は梨園デビューをしたとき、劇場でお客さんとの記念撮影に応じていた。これは最もやってはいけないタブーです」(前出・記者)

 

最後に、二代目市川猿之助の甥にあたる前出の喜熨斗氏はこう語る。

「僕は親の姿を見て、『ああ、歌舞伎界ってなんて不条理なんだろう』と思いました。三男だった父親は巡業で地方を回って、一年に一回家に帰り、それで本当に食えるか食えないかというような歌舞伎役者だったんです。その父の一座に加わって、地方を転々としたこともありました。

それが嫌だというのではなくて、『三男の息子では限界がある。歌舞伎役者になるのはやめておこう』と僕は思ったんです。当時とは状況は随分違ってきましたが、いまもその伝統は残っていると思います」

いまも歌舞伎役者300人のうち、大半は月給10万~30万円以下でもがき苦しんでいるという。光があるからこそ、影もある――。