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野球 週刊現代

初の首位快走!東北楽天ゴールデンイーグルスはなぜ強くなったのか

岸とペゲーロ、二人の 新戦力が生んだ化学反応

開幕前、ほとんどの評論家がBクラスを予想した楽天が、交流戦を終えても首位を争う。なぜプロの評論家は見抜けなかったのか。そこにはリスクを負って「賭け」を続ける男たちの戦いがあった。

1番茂木、2番ペゲーロ

今季、メジャー記録に並ぶ8試合連続2ケタ奪三振を達成し、8勝をあげているエース則本昂大は、チームが好調を維持している理由を本誌にこう明かす。

「去年までとの違いは、打線が点をとってくれること。それに尽きます。
『点をやれない』と思うと、丁寧に行こうとしすぎて、窮屈な投球になる。少々の失点は打線がカバーしてくれると思って、みんな思い切って腕を振れています」

 

則本が称える打線の目玉は「1番・茂木、2番・ペゲーロ」の破壊力十分のコンビだ。入団2年目の茂木栄五郎は右肘痛で現在は二軍で調整中だが、6月29日現在、2人で29本塁打。中軸以上の破壊力を示した。小技ができて出塁率の高い選手を1、2番に置くこれまでの球界の常識を大きく変えた。

茂木栄五郎Photo by GettyImages

池山隆寛チーフコーチが明かす。

「ここ数年、打てなかった課題を解消するために、オープン戦で1、2番を何パターンも試しました。でもチャンスは作っても点につながらず、しっくりくるものがなかった。

オリックスとの開幕戦の相手投手がエース金子(千尋)だと見えてきた3月中旬、守備のことは一切度外視した打順を組んでみた。開幕戦はどうしても勝って勢いに乗りたかったので、金子からどう点をとるかだけを考えてヒントを探しました。

そこで思い切りがよくて長打のある茂木を1番、ペゲーロを2番に置き、3番・ウィーラー、4番・アマダーと外国人を3人並べてみました。試したのが3月20日のオープン戦(対西武)。

この試合で、初回にいきなり茂木が内野安打で出塁し、ぺゲーロが右翼線二塁打で続いた。2人で無死二、三塁の絶好機を作り、アマダーの犠飛ですぐに先制でき、打線として機能する手応えを感じたので、その後開幕戦まで、1度もこの組み合わせを使わずに、隠したんです」