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企業・経営 週刊現代

セガサミー会長はなぜ狙われたのか

~「襲撃犯と指示役」は逮捕されたが…

3兆円市場と言われるカジノ構想が現実味を帯びてくるなかで、銃撃事件の捜査は新展開を迎えた。利権をめぐる政官財暴のキナ臭いウワサも流れた事件の闇が、少しずつ明らかになろうとしている。

山口組関係者5人が逮捕

「事件から2年半が経って、指示役とされる容疑者が逮捕され、ようやく事態が進展しました。

しかし、事件の背後関係はとても複雑です。里見会長は日本有数の資産家ですから、その成功を妬んで逆恨みしている地下勢力は思った以上に多い」(全国紙社会部記者)

'15年1月14日、日本国内最大のパチンコ機器メーカー「セガサミーホールディングス」代表取締役会長・里見治氏(75歳)の自宅が銃撃される事件が発生。門の照明が破壊され、現場からは薬莢と未使用の銃弾3個が発見された。

しかもこの6日前、1月8日にも「発砲音がした」と付近の公衆電話から匿名で通報があったばかりだった。

あれから2年以上が経ち、事件は迷宮入りするかと思いきや、今年6月に入って山口組関係者が次々と逮捕されている。

警視庁は6月6日、7日に、神戸山口組系暴力団幹部山本孝博容疑者(54歳・恐喝罪で公判中)ら3人を銃刀法違反(発射、加重所持)と器物損壊の容疑で逮捕した。

さらに6月27日までに、自称不動産業の山下宏佳容疑者(64歳)ら2人を新たに逮捕した。山下容疑者は銃撃の「指示役」とみられている。

「山下は元六代目山口組弘道会系暴力団組員で、何年も前に足を洗っています。ですが、現在も暴力団関係者と付き合いがあり、ブローカーのような仕事をしていたと思われます」(前出・記者)

 

これまで逮捕された5人はいずれも山口組の関係者である。いったいなぜ里見氏は彼らに銃撃されたのか――。

事件の現場となった里見会長の大邸宅は、東武東上線中板橋駅から徒歩5分ほどの静かな住宅街にある。古くからの住民が多い下町にあって、まるで要塞のような里見邸はひと際目立つ。

「高さ約4mの塀に囲まれ、建物は地上3階地下1階、土地は約250坪。土地だけで価格は4億円前後はするでしょう」(地元不動産業者)

事件発生後は、表玄関前に警備員が2人常駐する車が待機していた。後部座席の一人は定期的に周囲を見回り、裏口に立つこともあった。マスコミが玄関前で写真を撮ろうものなら、警備員がすかさず飛んできた。

指示役が逮捕された翌日、本誌はあらためて里見邸を訪ねたが、警備員の姿はなく、ひっそりと静まり返っていた。