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政治政策 週刊現代

はっきり言う、築地市場「食のテーマパーク」に将来性はない

また「ムダ」に都税が流れていく…

都知事のちゃぶ台返し

築地市場の移転について、小池百合子都知事がついに「豊洲移転」を決断した。本コラムで再三豊洲への「即刻移転」を主張してきた筆者としては、あまりにも遅い決断であるように思える。

その政治責任は果たすべきだが、それにも増していま論争を巻き起こしているのは、小池都知事が築地の跡地を「再開発」し、今後も活用していく方針を打ち立てたことだ。「売却」よりも継続的な収益が得られると小池都知事は主張するが、はたしてどうなのか。

ひとまず、移転問題の経緯について振り返っておく。この問題の最大の焦点だった土壌汚染だが、築地にも豊洲にもある程度汚染があることが調査でわかっている。

近い土壌条件であれば、新しい施設のほうが安全上リスクは少ない。だからこそ'16年3月、東京都は築地から豊洲への移転を条例で決定したのだ。

 

東京都議会で議決されたその条例、「東京都中央卸売市場条例の一部を改正する条例」には、「築地市場を廃止し、新たに豊洲市場を設置する」と規定されている。このことについてはあまり報道されてこなかったが、「築地廃止」は条例で定められていたということ。

ところが小池都知事は、その条例を無視して、議会の意見にも耳を貸さなかった。それで、かれこれ1年移転が遅れた間に、100億円近くの経費がかさんだと言われ、これに納得できない都民が多いのも当然なのである。

しかも、小池都知事が発表した「再開発案」は、はっきり言ってまったく建設的ではなかった。築地の跡地を商業施設として民間に貸し出すほか、「食のテーマパーク」を作って日本の食文化の発信地にするというのがそれ。