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ドン・内田茂氏が下村博文氏に授けた「小池攻略本」の中身

選挙後の戦いはすでに始まっている…

「ドン」が渡した『ドン』

都議会議員選挙も終盤を迎え、都民ファーストの会と都議会自民党が激しく火花を散らしている。特に、自民党の都連会長・下村博文氏が加計学園から「闇献金」を受け取っていた疑惑が報じられ、それを小池百合子都知事率いる「都民ファーストの会」が責め、自民VS都民ファの戦いは日に日に過熱するばかりだ。

そんな中、任期満了にともなって引退する「都議会のドン」内田茂氏は、苦境に追い込まれた下村・都連会長を鼓舞するために、ある一冊の本を授けたという。その本の名は、ズバリ『ドン』。著者は、官邸に日参する内閣官房参与(特命担当)の飯島勲氏である。

 

小泉純一郎元首相の秘書官を務め、いまもなお政界の重鎮として陰に陽に活動する飯島氏。「政界の秘策を知り尽くした男」が記した本を、このタイミングで渡した意図はどこにあったのか。

まず、同書の発行元であるプレジデント社の担当者に尋ねると、戸惑いながらも「政界・財界のドンと呼ばれた人物の手法・手口・戦略について、飯島さんが解説を行った一冊ですが、本書の中で、『都政のドン』ともいうべき小池都知事の知略についても書かれており、随所に飯島さんの小池知事への対抗意識が散りばめられています。推察ですが、『小池対策』のヒントになると思われたのではないでしょうか」との答えが返ってきた。

確かに、本書には小池都知事の「弱点」についての考察が多々ある。おそらく、内田氏が下村氏に本書を授けたのも、「その弱点を突くべきだ」という狙いがあったのだと思われる。

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たとえば、飯島氏は、小池知事が今年初めに廃止を宣言した「政党復活予算」を取り上げる。

「政党復活予算」は、都議会の各派が予算の増額などを要望できるものだ。これによって、知事が削減を決めた予算でも、都議会各派が復活を要望すれば、一部はそれがかなってしまうことになる。小池氏は「東京都にだけ存在している悪しき慣行」とこれを批判していたが、飯島氏はこう綴っている。

「政党復活予算枠とはどのようなものなのか。こんなことも過去には起きている。例えば、ある業界団体が『補助金がほしい』と予算要望を与党自民党に伝える。そこで自民党と知事が結託して、業界団体の取り込みを図ることになる。

まず、知事はあえてその団体の要望を無視し、ゼロ回答を出す。困り果てた団体は、自民党に必死に頼む。そこで自民党は、『復活予算枠で頑張りたいので応援してほしい』と回答する。他の団体の要望も同様の扱いを受け、業界団体は互いに『いかに自民党に貢献するか』で競い合いをさせられるわけである。」