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「疑惑の仮想通貨」ノアコインのセミナーに現れた、あの有名人たち

華原朋美に道端アンジェリカ…一体なぜ!?

仮想通貨バブルのなかで、その実体(実態)に疑問を持たざるを得ない仮想通貨がいくつも登場している。そんな中、筆者は先月「ノアコイン」のセミナーに潜入、いくつもの疑問を提示した(前回記事はこちらから→http://gendai.ismedia.jp/articles/-/51542)。そのノアコインのセミナーが、6月10日、再度開かれた。今回はテレビでお馴染みのタレントが次々に登場したのだが…。

「ハリウッド女優」まで登場…

「みなさん、ものすごいゲストがここに登壇してくださることになっています。もう説明不要だと思います。それではお呼びしたいと思いますので、大きな拍手でお迎えください!」

司会者がその名前を告げると、会場にどよめきが起きた。鳴り響く拍手と声援の中、舞台袖から姿を現したのは、歌手の華原朋美である。思わぬ「人気モノ」の登場に、会場は歓声に包まれた。が、筆者はこのシチュエーションに戸惑うしかなかった。この日行われたのは、コンサートや音楽イベントではなく、「仮想通貨の投資セミナー」だったからだ。

 

6月某日、芝公園の大規模ホールに集まった約1000人の聴衆は、このセミナーの内容に、ただあっけにとられるばかりだった。現れたのは華原朋美だけではない。ファッションモデルで、タレントとしても活躍する道端アンジェリカが登壇したかと思えば、アメリカのトップモデルでハリウッド映画にも出演するケイト・アプトンがトークイベントにゲストとして登場する。

この日はケイトの25歳の誕生日ということで、セミナーの参加者全員がスタンディングオベーションで彼女のバースデイを祝福。次いでルビー・モレノが現れて、自身の出演作である90年代初頭の名ドラマ「愛という名のもとに」や、映画「月はどっちに出ている」の話題に花を咲かせた。

「豪華絢爛」のゲストにもかかわらず、このイベントの入場料はわずか1000円。主催者側の大盤振る舞いにはもちろん理由がある。このイベントは、「ノアコイン」という仮想通貨の大規模な販促イベントだったからだ。

仮想通貨については広く知られるようになったが、このセミナーが仮想通貨の代名詞として知れ渡ったビットコイン(以下、BTC)のものなら、豪華女優たちの競演も幾分は納得できるかもしれない。しかし、ここで大々的に宣伝され、販売が斡旋されたのは、まだ一般には浸透していない「ノアコイン」である。

「フィリピンの貧困問題を解決するため」に開発されたと謳われるこのコイン。1年後の6月12日、フィリピンの独立記念日に市場公開されるとされ、現在は公開前のプレセール期間中だ。

つまり購入はできても、換金も交換もできない段階なのだが、ネットでは「最もアツイ仮想通貨のひとつ」などと騒がれている。一方で、このノアコイン、駐日フィリピン大使館がその実態を疑問視し、警鐘を鳴らした「いわくつき」の仮想通貨でもある。

筆者は5月3日に、当サイトでこのコインの内実についてレポートした(http://gendai.ismedia.jp/articles/-/51542)。仮想通貨ブームの中で注目を集める「ノアコイン」の販売促進イベントに潜入し、はたしてそれが信用するに足るものかどうかを調査したのだが、このコインに賛同していると言われていた企業が、筆者の取材に対して次々にコインとの関係を否定したことから、「購入について、冷静に見極める必要があるのでは」と指摘した。

このレポートは仮想通貨投資に熱心な人々の間で話題になり、筆者は、本コインを推進する人物やグループから、なんらかのエクスキューズが発せられるものと思っていた。

ところが、その後も彼らはそのことについて言及することもなく、6月10日に改めて販促セミナーを行うと発表したのだ。では、このセミナーで「釈明」が行われるということか。一体どんな説明がなされるのか、それを見届けるために、ここに参加した、のだが――。