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ライフ 週刊現代

女性の下着を身につける夫たちの言い分

読売新聞に妻の悩みが寄せられて話題に

ある日、夫がブラジャーとパンティをつけていた――。他人事なら笑い話で済むかも知れないが、目撃した妻の心中は察するに余りある。一体、夫たちはなにを思い、そのパンティをはくのか。

驚いて泣き叫ぶ妻

〈別れるつもりはありませんが、不信感でいっぱいです〉

6月6日の読売新聞朝刊。読者の悩みに識者たちが答える名物コーナー『人生案内』に、50代の妻が寄せた相談が、密かに注目を集めている。

〈夫が女性下着に異常な興味を持つ下着フェチです〉

一読すると「ダンナが女性の下着を集めるのが好き」なのかと思ってしまうが、さにあらず。

〈普段は静かで真面目な人ですが、8年ほど前、女性の下着を身に着けているのを見てしまいました。私は驚いて泣き叫んでいました。夫もショックと恥ずかしさで逃げるように家を出ていきましたが、夜遅く帰宅して、「もうしない」と言った記憶があります〉

なんと、夫自身が女性用の下着、すなわちブラジャーとパンティを着用していた、という相談なのだ。

ドアを開けたら、長年連れ添った夫が、女性用の下着を身につけ、恍惚の表情を浮かべていた――。この妻がパニックに陥ったのも無理はない。

妻の嘆きは続く。

〈しかし、また見てしまったのです。夫は「ストレス発散だ」「趣味だから」などと、開き直った言葉を口にしました。(中略)私のことは大事だと言い、浮気はないと思いますが、約束を破ったことが理解できません〉

実は、この相談者の夫のように、男でありながら女性用下着を愛好する、いわゆる「ブラ男」は少なからず存在する。

「ブラをつけていると、なんだか背筋がピンとのびる感じがするんです」

低く落ち着いた声で言うのは50代で大手総合商社勤務の男性・Aさん。学生時代、レスリング部で鍛えたがっしりした体型で、やや白髪混じりの髪を短く刈り込んでいる。

一見すると筋骨隆々のナイスミドルだが、背広を脱いでシャツのボタンを外すと、確かにブルーの肩紐がチラリと見える。

「つけ始めたのは40代に入ってから。レスリング部のOB会で、若手が余興でつけたブラジャーが放ってあったんです。酔った勢いでちょっと魔が差して、トイレに持っていきドキドキしながらつけてみた。そうしたら、『締めつけられる感覚』が心地よくなりまして」

 

「背徳感」と「安心感」

「締めつけ感」にすっかりハマったAさんは、ネット通販で男性用ブラを次々と購入。その総数は50枚以上にものぼる。

「最初は妻や娘にバレないように車のトランクや、物置部屋の奥のほうに分けて収納していたんですが、だんだん数が増えてくると、それも難しい。なにより、夜中にコソコソと隠れて洗濯するのにも限界があった」

意を決して、趣味を妻に打ち明けたAさんを待っていたのは、罵詈雑言の嵐だった。

「(読売の)記事とまったく同じですよ。『そんな変態と結婚した覚えはない』とか『父親が異常な性癖の持ち主だったなんて、あの子になんて言えばいいの』とか、金切り声で叫ばれて。しまいには『今すぐ目の前で全部捨てないと、あなたの両親にも全てを打ち明けて離婚します』とまで宣言された」