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悪夢は繰り返されるのか?安倍官邸「支持率の堤防」がついに決壊

霞が関の「大反乱」で転落は止まらない
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「官邸の最高レベル」からの圧力をちらつかせて服従をせまる官邸に対して、文科省はゲリラ戦を展開している。

元文科省審議官で、前川氏とも親交のある寺脇研氏が言う。

「文科省には文書を持っている職員がたくさんいるわけだから、それぞれが個人で行動した結果、いくつもの文書がリークされているのでしょう。特別に省内に『前川グループ』というものが存在するわけではなく、個人個人が立ち上がっている。そのことにこそ意味があると思います。

実際、今回のNHKの『クローズアップ現代+』で報じられたメールは前川氏も見たことのないものだったと言っていました」

まさに「同時多発テロ」。だからこそ、これまで幹部の人事権を握ることで霞が関を掌握してきた菅義偉官房長官も、この「反乱」は御しきれない。

社会部記者が言う。

「総理の直接の関与があったかは別にして、萩生田副長官や和泉洋人首相補佐官が加計学園の獣医学部新設を認めるよう圧力をかけたのは明白でしょう。

担当する高等教育局の常盤豊局長や浅野敦行専門教育課長も表向きは部下のリークを奨励するはずがありませんが、課長補佐や係長、ノンキャリ職員がしていることを知っていて黙認しています。

今回わかったのは、官邸は霞が関の幹部の動向は封じ込められるが、現場の官僚が反乱しては何も打つ手がないということ。さすがに若手をあからさまに人事で飛ばすと目立ちすぎる。

文書の内容の真偽を確かめる内部調査に対しても、ヒアリングを受けた職員は『記憶が曖昧』としか答えていません。これは、葛藤の中で、『あったことをなかったとはいえない』という信念があるからです」

こういった背景から萩生田副長官が、

〈和泉補佐官からは、(加計学園の獣医学部新設を)農水省は了承しているのに、文科省だけが怖気づいている、何が問題なのか整理してよく話を聞いてほしい、と言われた。官邸は絶対やると言っている〉

〈総理は「平成30('18)年4月開学」とおしりを切っていた〉

などと発言していたとする文書が文科省内部から暴露された。

萩生田副長官がついたウソ

もとより、萩生田副長官は加計学園問題が飛び火するのを恐れて、子供でもわかるウソをついている。安倍総理が加計孝太郎理事長の「腹心の友」であることを最近まで知らなかったと、6月16日の国会で答弁した。

そんなわけはない。萩生田副長官は'13年5月のブログで、安倍総理と加計理事長とのバーベキューを楽しむ写真を掲載している。

しかもこの時に行われたゴルフのメンバー表によれば、1組目のメンバーは安倍総理、加計理事長が同組だった。2組目に萩生田副長官と自民党の中山泰秀副幹事長。3組目には今井尚哉首相秘書官や本田悦朗元内閣官房参与の名前がある。注目は4組目で、安倍昭恵夫人と加計理事長の妻・泰代氏、そして萩生田副長官の妻・潤子氏がともに回ったという。

それぞれが妻を帯同する付き合いをしていて、安倍総理と加計理事長が「腹心の友」の関係にあったことを知らなかったわけがない。

にもかかわらず、萩生田副長官はこの期に及んで『週刊文春』の取材に、「'13年5月、'14年夏と2回、総理の別荘で加計理事長とご一緒しました。ただ、飲食をともにしたのはその時くらい。こうした形で学園の名前が報じられることについては、本当に申し訳ない思いで一杯です」と言う。

また、先の文書についても、〈不正確なものが作成され、加えて、意図的に外部に流されたことについて非常に理解に苦しむとともに、強い憤りを感じております。
いわゆる加計学園に関連して、私は総理からいかなる指示も受けたことはありません〉と文書でコメントを発表した。

しかし、こんな言葉を真に受ける者はいない。民進党衆議院議員の玉木雄一郎氏が言う。

「文科省が存在を認めたこの文書で一番問題なのは、萩生田副長官が『平成30年4月開学』と、開学時期のおしりを切っていることなんです。なぜこの時期かというと、補助金が早く必要だからでしょう。

加計学園グループは、全体として資金繰りが豊かではありません。とにかく新しいキャッシュフローを手にするために、早急に新規学部を開設する必要があったのではないか。

加計学園は160名という西日本最大の定員での開設を求めていますが、これはその規模でないと、多額の私学助成金を得られないからです。

文科省は、最終的には獣医学部の新設を認めてもいいが、どれだけ急いでも再来年(平成31年)と考えていました。当初は萩生田副長官も'18年は早すぎると言っていました。それを覆したのが、『総理のご意向』ということではないか」