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悪夢は繰り返されるのか?安倍官邸「支持率の堤防」がついに決壊

霞が関の「大反乱」で転落は止まらない

蟻の一穴天下の破れ――。たった一人の元官僚による実名告発が、盤石だった政権をガラガラと突き崩していく。すべては「一強」による慢心と驕りが招いた。第一次政権の「悪夢」を繰り返すのか。

リークはまだまだ続く

文部科学省に今、目に見えない連帯感が広がっている。これまで「三流官庁」と揶揄されてきた文科省が、政権の屋台骨を揺るがせ始めた。

「文科省からのリークはまだまだ続きます。前川(喜平・前次官)さんの座右の銘は『面従腹背』ですが、今の省内の雰囲気もまさにそんな感じです。表面上は淡々としていますが、内心は『官邸の思い通りに幕引きはさせない』と燃えている。

最終的な狙いは、森友学園同様、加計学園の獣医学部新設を白紙に戻すこと。そのために、獣医学部の新設を最終的に議論する大学設置・学校法人審議会の開催が予定されている8月に向けて、断続的にネタをリークする手はずを整えている」(文科省関係者)

 

「総理のご意向」を表す文書の次は、前川氏による実名告発。さらに萩生田光一官房副長官の発言を記した文書と、文科省側は少しずつ官邸サイドを追い詰めてきた。官邸関係者がこう漏らす。

「前川氏とその一派がまだ爆弾を抱えていても驚きません。思い返せば、昨年の秋に前川氏は杉田和博官房副長官に呼び出され、『出会い系バー』通いを注意されています。その頃から、加計学園の獣医学部新設などで官邸に歯向かっていた前川氏は、自分を更迭しようとしている動きに気づいていたはずです。

官邸からの圧力を示す証拠を前川氏が密かに集めていたフシもある。官邸の誰かと面会したときの音声データが出てきたら最悪です。政権が簡単に吹き飛んでしまう。

また、文科省の中にも前川氏に続けとばかりに現役官僚が実名で告発する動きがあると聞こえてくる。実際、前川氏は小泉政権時代に財務課長だった頃、実名で官邸の政策に対して反論するブログを開設していました。それに倣う官僚が出てきてもおかしくない」

若手の同時多発テロ

前川氏はしたたかだ。「一強」と言われる安倍総理に公然と歯向かうにあたって、後ろ盾を万全なものにしている。

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「前川氏の妹は、中曽根弘文元外相に嫁いでいます。その父親は言わずと知れた大勲位・中曽根康弘元総理。

実は大勲位は安倍総理との間に因縁があります。小泉政権時代、自民党は議員定年制を徹底して、大勲位に引退を迫った。

その際の『伝書鳩』となったのが当時、党幹事長だった安倍総理です。気位の高い大勲位が、後輩である安倍晋太郎のそのまた息子に政治家としての引導を渡されたのですから面白いはずがありません。したがって中曽根家は、前川氏の反乱を支持しています。

しかも、前川氏の実家は大手冷凍機メーカーの前川製作所。政治的にも経済的にもバックアップがあり、社会的に抹殺されない自信があるからこそ、告発に踏み切ったのです。もう前川氏に怖いものはありません」(全国紙政治部記者)