規制緩和・政策 政局

加計問題・愕然とするしかなかった「前川新会見」の空疎な中身

マスコミよ、ツッコむ点は山ほどあるぞ

やっぱりマスコミは不勉強

筆者はもう1ヵ月近くも加計学園問題について書いてきたが、ある人から、マスコミでも筆者と同じく、加計学園問題の発端が、獣医学部新設について門前払いをしてきた「文科省告示」にあることを指摘する人が出てきたと聞いた。やっとか、と思ったら、この現代ビジネスのコラムで、長谷川幸洋さんが書いたという。

筆者は長谷川さんの番組でこの問題を解説したこともあるが、まだこのことを指摘するのが長谷川さんだけなのか…マスコミは本当に不勉強だと驚いている。

加計学園問題はもういいだろう、また別のことについて書こうと思っていたところ、先週金曜日、前川氏が日本記者クラブで記者会見を行った。これについてマスコミが鋭い質問をしていたら、筆者が触れる必要もなかったのだが、相変わらずマスコミの質問にはまともなものがなかったので、本コラムでは、改めて先週の前川氏の記者会見と、マスコミが突っ込むべきだったポイントについてを示そう。

これまでの前川氏の記者会見に関して、挙証責任の話についての問題点は、5月29日付け本コラム(http://gendai.ismedia.jp/articles/-/51868)で記し、前川氏が部下の報告を無条件に信じ、文科省文書の内容が正しいとしていることについては、先週の本コラム(http://gendai.ismedia.jp/articles/-/52049)にその問題点を書き、前川氏の発言は間違っていると指摘した(何度も繰り返すが、獣医学部新設に際して、その是非を考えるための獣医師の「需要見通し」については、新設の許認可を持っている文科省側が示す責任=挙証責任がある、ということだ)。

 

ところが、前川氏は先週新たに行った記者会見でも同じミスを繰り返していた。もっとも、さすがに、「挙証責任」に関しては質問が出ていた。それに対して、前川氏は、

「私は政府の中でどっちが挙証責任があるかという議論をするのは実は不毛ではないかと思っておりまして、やはり協力しながらお互いの持っている情報をつきあわせてどうするのがいいのかを考えるべきだと思っておりまして、何か裁判のように挙証できなかったら負けだとかですね、挙証責任を負わないほうが、正当性が推定されるんだとかいう論の立て方自体がですね、ちょっとおかしいんじゃないかと思っております」

と答えている。前の記者会見より随分ぼかしているが、それでもピント外れな答えだ。

この答え方は、これまで筆者が書いてきたように間違いであるが、改めてマスコミ諸子のために、挙証責任がなぜキーになるかを説明しておこう。

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