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小出恵介「淫行事件」が突きつけた、芸能プロ上場の危うさ

大手芸能事務所社長・元社員らが証言

芸能プロには後ろ暗いイメージがつきまとう。それを一掃するための手段が「株式上場」だろう。だが、人間を扱うビジネスがゆえに相容れない部分がある。その歪みが今回の騒動で露わになった――。(執筆・田崎健太)

株価が急落した

未成年との「淫行」が明らかになった俳優・小出恵介(33歳)は条例違反で書類送検は避けられない。示談が成立したとはいえ、逮捕の可能性もまだあるという。

所属事務所であるアミューズは最悪の事態を避けるため、顧問弁護士を交えて対応を続けている。

小出本人が謝罪文を発表する一方で、スポーツニッポンは、被害女性の知人の証言として、「(被害者側が)500万円要求」、「彼女は彼と喜んで会っていた」と報じた。

必死の対応の理由は、まもなく株主総会があるからだろう。「上場している」リスクをもろに受けているのだ――。

 

はじまりは「FRIDAY」の記事だった。

今年5月9日の夜、17歳の少女が、人気俳優である小出に酒を飲まされ、無理やり肉体関係を結ばれたと告発したのだ。

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彼女によると、男女7人でゲームをしながら酒を飲んだ後、小出に連れ出され、バーに行った後、大阪の帝国ホテルに行ったという。

「部屋に入った途端に迫ってきて、シャワーも浴びず、いきなり挿入。(中略)ベッドの上で覆いかぶさってきた彼に、『狩野英孝と一緒やで』と言ったら、『わかってる』と開き直った口調で答えました」(「FRIDAY」6月23日号より)

避妊具をつけない性行為は朝まで6時間にわたり、計5回に及んだという。

未成年との飲酒、性行為は大阪府の青少年健全育成条例違反に抵触する。さらに心神喪失もしくは抵抗困難な状態に陥らせたという状況を鑑みれば、準強姦罪にも該当する可能性がある――。

小出の所属事務所のアミューズの対応は素早いものだった。雑誌発売前日、代表取締役社長、畠中達郎の名前で文書を発表している。

〈事態の重さを鑑みて、小出恵介に関しては無期限活動停止とさせていただきます〉

翌日、事件を受けて東証一部のアミューズの株価は、前日比110円安(マイナス3・53パーセント)の3010円に急落した。

芸能人のスキャンダルは芸能事務所の株価に直結するのだ。

近代的な芸能事務所の株式上場の嚆矢となったのは、'89年2月のホリプロダクションである。

この上場のきっかけは息子の私立学校の入学面接だったと言われている。ホリプロの創立者、堀威夫が職業として芸能プロダクション経営と名乗ったとき、学校関係者から軽んじられたという。だが、かつて堀は筆者に、株式上場を考えたのはそれだけではないと語ったことがある。

「産業として一般から認知されていないところに、スタッフにせよ、タレントにせよ、いい人材が来るはずがない。自分たちはまともなビジネスをしているのだと国民全員に説明して回ることはできない、なんとか社会から認めてもらいたいと考えたときに、株式公開する以外に方法がなかった」