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医療・健康・食

慶應幼稚舎の「華麗なる食育」~なんとニューオータニが給食を提供

まったく庶民には「トホホ」な話です

年間154万円の学費

東京メトロ日比谷線・広尾駅から徒歩7~8分。フランス大使館や高級住宅が立ち並ぶこの地に、“お受験界の東大”と呼ばれる慶應義塾幼稚舎(以下、幼稚舎)はある。

幼稚舎は、福澤諭吉の門下生であった和田義郎が1874年に創設した、東京では最古の私立小学校。福澤諭吉の理念を汲んだ独自の教育方針で今なお熱狂的な人気を集めている。昨秋に行われた'17年度の入学試験では、定員144人に対し、応募者数は1495人。実に倍率は10倍以上と、かなりの狭き門だ。

さらに幼稚舎が一般人にとって無縁と言われるのは、その学費の高さにある。'17年度の諸経費は、入学金34万円、授業料94万円、施設設備費13万円など、総額154万円余。OBには芸能人や政財界の大物たちまで、錚々たる名前が連なるのも納得である。それゆえに、学び舎の中で生徒たちはどのような学校生活を送っているのか、その多くが謎に包まれている。

 

そんな幼稚舎の内部について、明らかになっていることの一つに「給食」がある。今でこそ「食育」が叫ばれ、様々な給食の取り組みがされているが、それより前から、幼稚舎では給食に並々ならぬこだわりを見せていた。

幼稚舎では教室ではなく、専用のカフェテリアで給食を摂るシステムになっている。これだけでも特殊だが、このカフェテリアを運営するのは、なんと日本のホテル“御三家”の一角、ホテルニューオータニ。一流ホテルのシェフが監修するレストランレベルの料理が、毎日提供されているのだ。

無論、生徒たちにも好評のようで、低学年の生徒はおかわり禁止という規則まで出来るほどだとか。

ただ、こうした取り組みは私立小学校の世界では、実は少なくない。京都にある立命館小学校では、県を隔てた滋賀県のびわ湖大津プリンスホテルに給食を委託。こちらも金目鯛のソテーや鱧のお吸い物など、本格的な料理が提供されている。

サラリーマンの昼食代が約500円という時代にホテルのランチを楽しむ小学生たち。なんとも末恐ろしい限りだ。(栗)

慶應幼稚舎の流儀

週刊現代』2017年7月1日号より