Photo by iStock
学校・教育 現代新書

女子部員に全裸強要…日本に根付く「セクハラ部活」の闇

これは、現実の話です
子どもたちの自主性や人間力を育てる場として、学校教育において年々重要性を増す部活動。ところが、今、児童虐待と化している「ブラック部活」が社会問題化。「ブラック部活」と名付けて警鐘を鳴らし、このたび『部活があぶない』を出したスポーツライターの島沢優子氏が、特に深刻なセクハラ部活の実態をレポートする。

全裸になるよう強要

5月末。大阪府堺市の公立高校で、56歳の男性教諭が、顧問を務めるソフトテニス部の女子生徒に対し、全裸になるよう強要したという事件が報じられた。

試合で負けたことを理由に女子生徒を教室に呼び、室内を仕切る壁越しに「裸になれ」と繰り返し全裸にさせ、「先生とエッチできるぐらいの覚悟で試合に臨め」「大人になったらエッチしよう」などと発言したという。

この部員だけではなく、部員の過半数がセクハラ発言をあびせられたり、顔を平手打ちされたりしていたことも明らかになった。堺市教育委員会は5月29日付けでこの教諭を懲戒免職処分にした。

「裸になるぐらいの覚悟で頑張れとの趣旨だった」と説明したこの顧問の愚鈍さには呆れかえるが、なんと、彼は前年度まで大阪府高校体育連盟の理事を務めている。

高体連の理事といえば、部活指導の改善を推進すべき側だ。

大阪府高体連事務局に問い合わせたところ、元専務理事の失態に困惑した様子でこう答えてくれた。

「遺憾です。指導については口酸っぱく言ってきたのですが、なかなか変わらない。(この事件があって)すぐに徹底するよう通知しました」

高体連が言うところのメールやファックスの通知で、セクハラ顧問たちが襟を正していくれればよいのだが、はたして強制力はどのくらいあるのだろう。

 

もしほかに女性を性的に支配することに味を占めた顧問がいたとして、通知程度で行いを変えるだろうか。

2016年10月には、神奈川県横浜市の市立中学校女子バレーボール部顧問が、部員14名に対し体罰やセクハラ行為を繰り返していたとして懲戒免職になった。

顧問教師は14年8月から16年2月ごろまでの間、体罰・暴言とともに、女子生徒の尻や胸を触る、足や腰をマッサージするなどの行為をしたという。

「(チームを)強くしたかった。指導の一環だった」と教師は話したそうだ。

ハーレムを形成する顧問

90年代に報道された九州地方の高校女子バスケット部の顧問による性的虐待は、さらに異常さを帯びる。

顧問は複数の部員と性的関係を持っていたのである。

二人、三人と肉体関係を結ぶ者が増えるとともに、部員間に噂が広まっていった。

本来なら、噂を聞いた時点で、部員は親にその異常性を告発するはずだ。ところが、すぐにはそうならなかった。それどころか「(顧問と)関係を結んだ子が(チームの)エースなのだ」という歪んだ価値観にすり替わっていき、結果、事件発覚が遅れた。