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企業・経営

かっぱ寿司が食べ放題という「いばらの道」を選んだ事情

回転寿司の舞台裏を探る

回転寿司の「かっぱ寿司」が、期間限定で食べ放題企画をスタートさせた。顧客の反応は上々で、入店待ちで長蛇の列になっているところもあるようだ。同社は回転寿司の老舗だが、スシローなど競合他社に水をあけられた状況にある。食べ放題は同社復活の切り札になるのだろうか。

あっという間に満席になる

かっぱ寿司は6月13日から7月14日までの期間限定で、食べ放題のキャンペーンを実施している。平日の14時から17時の時間限定(70分)で、寿司を中心にサイドメニューなど約80品目が楽しめる。メニューには制限があり、極上大とろや上煮穴子など高級ネタは対象外だが、甘海老などを含む通常メニューの多くが食べ放題となっている。

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肝心の値段は、男性は1580円(税別)、女性は1380円、小学生は780円となっており、別途680円を支払えばアルコールも飲み放題になる。ちなみに65歳以上は980円で、小学生未満は無料である。対象となる店舗は、蕨店(埼玉県)、寝屋川香里店(大阪府)、名古屋守山店(愛知県)など20店舗だ。

利用者の反響は大きく、平日の昼間という時間限定サービスであるにもかかわらず、一部の店舗ではあっとういう間に満席となり、入店を待つ長蛇の列ができた。かっぱ寿司ではWebサイトやアプリからの予約が可能だが、混雑が激しいため、食べ放題の予約はできない状況が続いている。

 

一方、回転寿司の分野で食べ放題を導入してしまうと、事業者が儲からなくなってしまうのではないかと懸念する声も聞かれる。業界内においても、食べ放題の導入については慎重な意見が多いと言われる。

かっぱ寿司では、食事を残した場合には実費としているほか、シャリを残した場合にも一貫につき30円を徴収するなど、コスト負担が大きくならないよう工夫している。それでもたくさん食べられてしまえば、その分だけコストはかさんでしまう。

今回、かっぱ寿司が導入した食べ放題制度は、平日のアイドルタイム限定で、キャンペーン期間も限られている。対象となる店舗は全国347店舗のうちわずか20店舗に過ぎない。表面的には、あくまでアイドルタイムの底上げを狙った実験的な取り組みということになるだろう。