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アメリカ「パリ協定」離脱でも、地球の気候には全く影響なかった

独・中の救世主面のほうがオカシイよ

独メディアのトランプ攻撃

5月26、27日の、大失敗と言われたG7サミット関連のニュースで、ドイツ第2テレビ(国営)の政治記者はトランプ大統領のことを「アメリカ民主主義に対する恥」だとコメントした。

これまでサミットで何か世界を変えるようなことが決まったためしはないが、それでも最後の“共同声明”だけは必ず笑顔でシャンシャン! ところが、今回はそれさえうまくいかなかった。トランプ大統領が他の6国と歩調を合わせなかったせいで!

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ハーバード大学の調査によると、目下のところ、世界で一番激しく反トランプ報道をしているのはドイツだそうだ。やはり国営のドイツ第1テレビでは、トランプ大統領に関する報道の98%がトランプ攻撃だという。

そのせいかどうか、ドイツ国民でトランプ大統領を好意的に見ているのは20人に1人。アメリカでは少なくともほぼ半分の人が、今もトランプ大統領を支持している。

米大統領を巡って起きていることは、産経新聞ワシントン駐在客員特派員で国際問題評論家の古森義久氏によると、米国内での「民主党と共和党の戦い」なのだそうだ。

「ニュヨークタイムス、ワシントンポスト、NBC、CBS、CNNなどは、皆、民主党の中に組み込まれていますから、(報道は)倒閣運動なわけです。選挙で負けた側が、選挙じゃない方法でその結果を覆そうと。そのためには、デスマッチじゃないけど、何でもやるということが起きている。

その戦っている一方の側からだけの情報を、日本のマスコミは受け取っているので、トランプ政権がやっているポジティブなことは伝わってこない」(6月29日チャンネル桜『闘論!倒論!討論!』より)。

つまり我々は、今アメリカで起こっているのは政治の戦いだということを念頭に入れてニュースを見なければならないというわけだ。

 

大統領vs.惑星

トランプ大統領批判は、毎日のように新しいネタが出てくる。

“側近は裏から糸を引いて政治を操る黒幕で、息子は自分の運営する慈善団体のお金を父親の企業に流用し、義理の息子は店子を訴訟攻めにする悪徳不動産屋。その親玉のトランプ氏は民主主義を骨抜きにし、アメリカ国民を奈落の底に突き落とそうとしている”と、少なくともドイツのニュースを見ていると思えてくる。

ドイツ国民が、トランプ氏の犯した罪のうちで最も悪辣だと見なしているのが、温暖化防止の枠組み「パリ協定」からの離脱だ。トランプ氏がホワイトハウスで正式に離脱を発表した6月2日には、第一テレビのニュースは全放送の半分の時間を割いて、ヒステリックなトーンでそれを非難し、第2テレビのオンライン・サイトの記事の一つは、『大統領vs.惑星』という大それたタイトルだった。

●“Präsident gegen Planet”  2de, 15.06.2017

この記事の本文は次のような文章で始まっている。

「急性の日焼けの危険。ドナルド・トランプは選りすぐった客を、炎天下のホワイトハウスのローズガーデンでプラスチックの椅子に座らせたまま、30分近くも待たせた」

いくら腹だち紛れとはいえ、これが一流メディアのニュースだとは信じがたい。