photo by iStock
社会保障・雇用・労働 格差・貧困 ライフ

隠れ高収入女子はなぜ一様に「お嬢様」と詐称するのか?

オンナの収支報告書【24】

鈴木涼美さんが独自の夜人脈を駆使してオンナのおカネの稼ぎ方・使い方について取材・考察する本連載。今回は、鈴木さんの大学院生時代のバイト先の同僚の女の子のお話しです。みなさんもこんなことありませんか?

バックナンバーはこちら http://gendai.ismedia.jp/list/series/suzumisuzuki

週1でいいから誰にでも言える仕事を

夜職についている女の子は、自分の職業について誰かしらに嘘をついている子が多い。

友達はキャバクラに勤めていることを知っているけど親にはバーで働いていると言っているとか、友達にも彼氏にもキャバクラに勤めていると言っているけど実はデリヘルで働いているとか、友達には風俗で働いていることは言っているが旦那にはパートに出ていると言っているとか。

真っ当な感覚を持っていれば持っているほど、嘘をつき続けるのは心が疲れるものである。だから私はたまに年下の女の子に相談されると、週に1日でいいから誰にでも言える仕事なりバイトなりをするように勧める。

photo by iStock

カフェでバイトでもなんでもいいのだが、そうすれば別に夜職をカミングアウトしたくない相手に対しては職業を聞かれたらカフェでバイトしていると答えればいいのであって、嘘をつく必要はなくなる。言っていないことがある、というのと嘘をつく、というのでは自分の心理的なストレスがだいぶ違うからだ。
 
平日はメーカーに勤めるOLで、土日だけ交際クラブで知り合ったおじさんとセックス付きのデートをしているとかいう子は、別に土日の行動についてあらゆる人に報告はしていないだろうが、別に多くの人は他人にそれほど興味がないので、メーカーのOLと言われればそれ以上の副収入など気にして詮索してこないし、時々「昨日の休み何してた?」なんていうたわいもない会話で少量の嘘を交えたトークを強いられることはあるかもしれないが、それは別に夜職に限らず不倫している人だってそうだし、あんまり人に言いたくない趣味(パチンコとか)ばかりに時間を使っている人だってそうなわけで大したことではない。

ただ、地味に貯金していたりコソコソ趣味につぎ込んでいたりする分にはそれほど気にならないものだが、派手にお金を使っていれば、当然周囲はそのお金の出所を知りたがる。

 

人間というのは結構バカなので、潤沢にお金があるとそれを見せびらかしたり見栄を張ったりしたくなる時期があるらしく、しかしその出どころについては知られたくないので、そういう場合には大抵似たような嘘をつく。

私が大学院生だった2007年頃、銀座のクラブでヘルプのバイトをしている友達が続々と同じ銀座地域のキャバクラや西麻布のラウンジなどに移った。

不景気のせいかクラブのヘルプでは出勤調整で働きたい時間に働かせてもらえなかったり、同伴の予定がないと出勤を控えなくてはいけなかったりしたからだ。私もまた、クラブのヘルプから知り合いのホステスさんが独立して始めた小さいラウンジバーに映ったところであった。

その店は出勤している女の子はママ2人を除くと5人程度の小規模な店で、女の子たちはみんな時給で働いていた。指名や同伴は推奨されていたが、ノルマや売り上げバックのシステムはなく、よってほぼ全ての女性が副職や学生のバイトとして勤めていた。

ゆるゆるとした水商売なのでものすごく高額なお金が入るわけではないが、学生のバイトとしては割りがいいし、OLの副収入としても十分で、本業に何をしているかどうかで生活レベルはまちまちだった。

この続きは、プレミアム会員になるとご覧いただけます。
現代ビジネスプレミアム会員になれば、
過去の記事がすべて読み放題!
無料1ヶ月お試しキャンペーン実施中
すでに会員の方はこちら