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韓国

一挙手一投足ホメまくり「文在寅マンセー」な韓国メディアへの違和感

猫のウンコを片付けただけで大騒ぎって…

釈迦やイエスのごとく崇拝

「私たちの大統領様、大好き」

「私たちも立派な文大統領の水準に似合った国民にならなければならない」

「大統領の日常の写真を見ただけで、涙が出てくる」

「大統領府で大統領とお仕事をする方々がうらやましい」

「カニの醤油漬けがお好きで、豚肉をたっぷり入れたキムチチゲも好きな私たちの大統領様。キャビアとトリュフがなければ飯を食わなかった朴槿恵(パク・クネ)と全然違います。真に私たちの国民と共に息づき、疎通する私たち国民の庶民大統領でいらっしゃいます!!」

「文在寅(ムン・ジェイン)大統領のような方が今後10人ほど就任したら、我が国も統一され、世界一流国家であるドイツやスイスの良い部分を合わせたような大韓民国になるだろう」

「今までこのような大統領がどこにいらっしゃったか……もう生きていくのが不安でない」

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……これは、5月に就任した文在寅大統領の動静を報道するネット記事に寄せられたコメントである。

韓国の文在寅大統領が就任して1ヵ月。まだ目立った業績など何もない状態だが、韓国では文大統領に対する称賛報道がエスカレートしている。まあ、いかなる国でも政権発足当時には批判がましい報道は避けられるのが普通である。新政権のお手並み拝見という意識も働くし、評価しようにも批判しようにも、まだ何らの治績や失策もないから当然である。

しかし、韓国の場合はちょっと事情が異なる。文大統領の支持者には文大統領の政策を支持するというよりは、文大統領を釈迦やイエスのごとく崇拝し、文大統領が当選さえすれば新しい世の中が開ける、と信じる熱狂的支持者が多い。

選挙期間中にこうした「信者」と対話する機会があったが、文大統領に対する批判は一切許さず、文大統領こそ歴代の保守政権が積み重ねてきた悪行を清算し(これを韓国では「積弊清算」と呼ぶ)、韓国を救う救世主と信じて疑わない様子であった。

ちなみに「歴代の保守政権が積み重ねてきた悪業」の中には、「慰安婦をめぐる日韓合意」も含まれる。文大統領が「慰安婦合意」を反故にすることを堂々と公約に掲げて選挙戦を戦ったことは周知の事実である。

 

さて、こうした「信者」に対する需要があるため、大手マスコミから群小ネットメディアに至るまで、最近は文大統領に対する称賛報道一色。大統領の政策に対する肯定的評価ならともかく、どうでもいいような大統領の一挙手一投足を捉えてホメまくる、というような実に気色の悪い報道が溢れている。

そうした称賛報道には冒頭で引用したような、大統領の支持者による絶賛コメントが大量に書き込まれている。

一部ではこうした現象を指して、自嘲気味に「文飛御天歌」と呼んだりしている。これは朝鮮初期にハングルで書かれた「龍飛御天歌」という詩に由来している。「龍飛御天歌」の内容は中国・明王朝の建国過程になぞらえ、朝鮮建国の経緯を正当化するというもので、いわば「政権賛美」のための御用歌。

この「龍飛御天歌」の内容のように、文政権に媚びへつらった提灯記事があふれている現状を「文飛御天歌」と呼んで皮肉っているわけである。