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無教養な人が、教養を劇的に高める三条件

グローバルMBA坊主は見た!

フィナンシャル・タイムズが毎年発表している「MBAランキング」で、ハーバード・ビジネス・スクールを抜いて2016年、17年と2年連続で世界第1位に立ち、名実ともに世界最強の経営大学院となった「INSEAD(インシアード)」。

世界80か国以上から学生が集まり、グローバル性、多様性を大きな特徴とするこの大学院、いったい何がそれほどすごいのか。どんな教育がそこで行われ、卒業生たちはどんな活躍をしているのか。

いまやビジネスパーソンのバイブルとも呼ばれる大ベストセラー『最強の働き方』(東洋経済新報社)『一流の育て方』(ダイヤモンド社)の筆著者で、インシアードの卒業生でもあるムーギー・キムさんをガイド役に、「世界最強の経営大学院」が生み出す人材とその教育法に迫ってみたい。《連載第1回はこちら

文化のルーツを語れず、大恥をかく人びと

「なに!お前には宗教がないのか???それはいったいどういうことなんだ??お前は、何を信じて生きているんだ!?!?」

これは、海外に出てよくかわされる「あなたの宗教は何?」と聞かれて、「宗教などない」と答えたときの、典型的なドギマギ反応ではあるまいか。

海外に出ると、皆、宗教と隣り合わせだ。東南アジアは仏教、インドに行けばヒンズー教、ヨーロッパと韓国はたいていキリスト教で、中近東はいわずもがな、イスラム教である。

かたや日本に目を向ければ、世界三大宗教よりも、謎の“なんとかの科学”や“なんとか真理教”などのカルト宗教か、「神7(かみセブン)」とかいって、アイドルを崇拝している人のほうが多いのは、恐ろしい限りである。

しかし、宗教がないからこそ、人は「神対応」などといって、そこらへんのアイドルに「神聖」を探し求めるのかもしれない

 

さて今回は、「自国の文化的ルーツを話せないと、教養がないとして、大恥をかく」というお話を紹介させていただこう。そして、「どんな知識を身につけていれば、自国の文化ルーツを語れる教養人」と思われるのか、その秘訣をありがたい仏の教えとともに、紹介させていただきたい。

今回ご登場いただくのは、インシアードのMBAにして、実家がお寺という木村源基氏だ。名前からして「基の源」とは、なにやら世界の根源みたいな名前をしている木村氏だが、彼は実家がお寺なのに仏教について聞かれて何も語れない自分に衝撃を受け、奮起して仏の道を勉強

いまとなっては、仏の道とグローバルビジネスの道をともに歩む、“グローバル・求道者”だ。

それでは、“グローバルMBA坊主”といえばこの人、木村氏にご登場いただこう。

“グローバルMBA坊主”の告白

「日本人の宗教について教えて」「シントー(神道)とブディズム(仏教)はなにがどう違うの?」なんて、外国人に尋ねられて困ったこと、ありませんか。

私はあります。実家がお寺だというのに。

仏教が多いけど、キリストの誕生日(クリスマス)を祝った翌週に神社に初詣に行って、お盆にはお墓参りして……まあ、なんでもあり。宗教っていうよりイベントだね。はは」みたいな、テキトーな説明でお茶を濁す方が多いのではないでしょうか。

浅草寺東京・浅草の浅草寺雷門前の様子。photo by iStock

じつはこんな些細なやりとりが、あなたのことを「自分の国の文化も語れない教養のない人」と相手に印象づけている可能性があります。

「たかがそんなことで」と侮るなかれ。場合によっては、「自国の文化を語れない無教養な人」とみなされることで、ビジネスチャンスを逃してしまうかもしれません。