国際・外交 北朝鮮 ドイツ

対北朝鮮、日本が次に組むべきはドイツだ

韓国にはもう期待できないから
真壁 昭夫 プロフィール

ドイツの軸足は中国・インドへ

基本的に、わが国にとって米国との安全保障体制は重要だ。それに加えて、アジアや欧州との関係も強化すべきことも無視できない。特に、これまであまり近しいと言えなかったドイツとの関係構築には力を入れる必要がある。トランプ大統領の批判を受けて、独メルケル首相は米国と距離を置き始め、中国やインドとの更なる関係強化に軸足を移し始めている。

ドイツは中国との関係を強化することで経済を支えてきた。さらに独中の関係が強まる場合、米国とドイツの対立が深まるなど国際社会の多極化が進む恐れがある。その状況下で北朝鮮問題などを議論することは難しいだろう。

不安定な状況を避けるために日本は、ドイツをはじめ欧州各国との関係を強化し、自由貿易体制や国際安全保障面での連携に向けたコンセンサスを形成すべきだ。

そうした取り組みを、今、進める必要がある。それが、中国による海洋進出という圧力に直面するベトナムやフィリピンなどの賛同を取り付けることにもつながるはずだ。わが国の意見に賛同するアジア新興国のインフラ開発をサポートすることで、多国間の経済連携に向けた議論も進めやすくなる。

基本的に、国際社会の意思決定は多数決の原理に基づいている。わが国は一つでも多くの親日国を確保し、発言力を高める必要がある。それができないと、北朝鮮問題への懸念が高まる中で、わが国が独中陣営などから孤立してしまう展開も考えられる。長い目線で考えると、その状況は、わが国の経済の安定のためには避けるべき展開だ。