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合コン、ビジネスで「勝つ」日本語力~“代替”はこう読むのが正解

デキる大人は「語彙力」を磨け

「代替」には異なる読み方と意味が4つも

「解放」と「会報」、「放送」と「包装」、「起床」と「気象」など、日本語には同音異義語が多いとよく言われる。一方でその逆、全く同じ文字列なのに、読み方や意味が違う「同形異義語」というものも存在する。

例えば「人気」という言葉。「にんき」とも「ひとけ」とも読め、それぞれ意味も用法も違う。同じように「代替」という言葉を見ると「だいたい」と読む人がほとんどだろう。だが、この言葉には全部で4つもの読み方があり、意味も違ってくる。

「しろがえ」と読んだ場合は「品物を売って、金銭に換えること」。あるいは「物々交換をすること」という意味もある。終戦後まもなく、食糧難で都会から田舎に買い出しに行く頃までは使われていたそうだが、最近ではほとんど使われなくなってしまっている。

ビジネスシーンでよく使われるのは「だいがえ」という読み方。「だいたい」と意味は同じで「ほかのもので代えること」を表す。

 

この読み方は、あえて正しくない読み方をしていたのが市民権を得たというケースだ。というのも、「だいたい」と言うと「大体」と同じ発音なので、打ち合わせなどで意味を取り違えてしまうことが頻出したらしい。そのため、「だいがえ」と読む人が増え、いつのまにか定着していったという。

最後に「だいがわり」という読み。これは同じ読みで二つの意味を持つ。ひとつは、社長などが代わる世代交代の意味。もうひとつの意味は、株式相場などで900円台が1000円台に上がり、桁が変わったりと、様々な単位が変わることを言う。

ただ、この相場の「代替」は今では、「台替わり」と書かれるようになり、さらに取引が口頭ではなくコンピューターで行われるようになったために、現在ではこの言葉自体がほとんど使われなくなっている。

言葉は生き物。時代とともに読み方も意味も思いがけない形で変化していく。一つの言葉に着目してみると、意外な読みや意味、そしてその言葉だけが持つ、歴史が見えてくるかもしれない。

語彙力がないまま社会人になってしまった人へ
【こんな読みと意味が! 意外な「同形異義語」】

面子 体裁を意味する「めんつ」の他、子供の玩具「めんこ」もこの文字
行方 「ゆくえ」のほか、「なめがた」と読み、これは茨城県南東部にある市名
本屋 「ほんや」と「ほんおく」。後者は主要な建物、母屋という意味がある
声明 「せいめい」ではなく「しょうみょう」と読むと仏教音楽を意味する
座頭 「ざとう」は盲人の琵琶法師の位、「ざがしら」は一座の長となる俳優

週刊現代』2017年6月17日号より