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スポーツプレミア

元4階級制覇王者ミゲール・コットvs.亀海喜寛戦が実現した背景

勝てば日本ボクシング史に残る伝説に!
(コット、亀海、間にデラホーヤ。正真正銘の大舞台だ Photo By Tom Hogan Photos/Golden Boy Promotions)

8月26日(日本時間27日)
カリフォルニア州カーソン スタブハブセンター
WBO世界スーパーウェルター級王座決定戦
 
元4階級制覇王者
ミゲール・コット(プエルトリコ/ 36歳 / 40勝(33KO)5敗)
 VS.
亀海喜寛(帝拳/ 34歳 / 27勝(24KO)3敗2分)

「ミゲール・コットというボクサーは自分が20歳くらいの頃から見ていて、大ファンでした。そんなボクサーと戦えるのは凄く光栄ですが、最高の準備をして、負けることなど考えず、勝ちにいきます」

5月31日、ロサンゼルスで行われたキックオフ会見で亀海は堂々とそうコメントした。コットは日本でも人気の選手だけに、同じように感慨深い思いでこの日の会見を見守ったファンは多かったのではないか。

(サイズでは亀海が一回り大きい Photo By Tom Hogan Photos/Golden Boy Promotions)

“プエルトリコ史上初の4階級制覇王者”。そんな肩書きを持ち出すまでもなく、コットは現代のボクシング界が誇るビッグネームである。フロイド・メイウェザー(アメリカ)、マニー・パッキャオ(フィリピン)、サウル・“カネロ”・アルバレス(メキシコ)を始め、拳を交えたスター選手は枚挙に暇がない。

引退後の殿堂入りも確実な世界的スターとの対戦は、どんな選手にとっても名誉である。もちろんメガケーブル局のHBOが生中継。日本人が絡むファイトとしては、歴史に残る舞台であることは間違いあるまい。

もっとも、“この一戦が世界的な意味でのビッグファイトか”と問われたら、必ずしも“イエス”とは答え難い。2015年11月にカネロに判定負けして以降、1年半以上もリングから遠ざかっていたコットにとっての復帰戦。タイトルはかかっていても、今後へのチューンアップの意味合いが強いファイトなのだろう。

3月18日にゲンナディ・ゴロフキン(カザフスタン)vs.ダニー・ジェイコブス(アメリカ)戦がニューヨークで行われた際、この試合の開催はほぼ決定とすでに複数の関係者が語っていた。それにもかかわらず正式発表が延びたのは、HBOがコット対亀海の単発での中継に難色を示したからだと言われる。

その後、コットのプロモート権が、業界内で評判の芳しくないロックネイション・スポーツからゴールデンボーイ・プロモーションズ(GBP)に引き継がれることが決定。亀海戦後にメジャーファイトを行うことをGBPとコットが仮約束することによって、HBOからついにゴーサインが出たというのが真相のようである。

(ゴールデンボーイ・プロモーションズと契約したコットにとって、この1戦は最終章のスタート Photo By Tom Hogan Photos/Golden Boy Promotions)

31日の会見の直前、GBPはコットと複数戦契約を結んだというリリースをメディア宛てに発送した。コットは亀海戦後の12月2日に次戦を予定しているとの報道もなされている。こんな動きからは、36歳を迎えたプエルトリコの英雄の最後のビッグファイトシリーズ計画が見えてくる。

過去9戦5勝3敗1分の亀海が相手のカムバック戦でさびつきを落とし、その後の12月に同じくGBP傘下のデビッド・レミュー(カナダ)、あるいはファン・マヌエル・マルケス(メキシコ)、ティモシー・ブラッドリー(アメリカ)といった著名ファイターと対戦する。ここでも勝てば、晴れて来年5月のシンコ・デ・マヨ(メキシコの祝日)にカネロと再戦もあるだろう。