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人口・少子高齢化 ライフ

「セックスしないと死んじゃう」子供を産むまではそう思ってたのに…

「セックスレス」が日本を滅ぼす【前編】

昨年、流行語大賞トップテン入りした「保育園落ちた日本死ね!!!」に先駆けること3年、保活(保育園に入るための活動のこと)激戦区・東京都杉並区で起きた「保育園一揆」。その中心人物だったのが、「こどもコワーキングbabyCo(ベビコ)」代表の曽山恵理子さんだ。キャリアカウンセラーとしても活動する彼女に、幸せそうな子育て家庭に潜む危機を語ってもらった。

自宅の近所で道に迷う

こどもコワーキングbabyCo(以下babyCo)」では、子育て世代が集うコワーキングスペース&子育てサロンとして、子育て世代への支援を行っています。幼稚園や保育園の入園相談や働き方相談など、キャリアカウンセラーとしてカウンセリングを行っていると、利用者の思わぬ本音や子育て家庭の実態が垣間見えることも。今回は、そんな事例をいくつかご紹介させていただきます。

 

1人目は、20代後半でできちゃった結婚の末、無事第一子を出産、生後半年の女の子を育てているママ・Aさん。一刻も早く子どもを預けて外に働きに出たいという相談でいらっしゃいました。

「この子を生んで1ヵ月くらいたった頃かな。ちょっと用事で駅前まで出たんですけど、家に帰れなくなっちゃったんですよ」

駅に行こうにも道がわからない、家に帰ろうとすると足がすくんで動けない。周りを見渡して看板の文字を目で追ってみても、文字はわかるのに意味がスッと入ってこない……。

「そろそろ私、ヤバいかもしれない。病院を紹介してくれない?」

パニック障害をカミングアウトしていたママ友に相談し、早速通院をスタート。Aさんは産後うつにかかっていたのです。

その原因は慣れない育児に加えて、「電子レンジでチンしたごはんを出すなんてあり得ない」「一汁三菜の献立が当たり前」と豪語する、なかなかに古風な感覚をお持ちのご主人によるストレスでした。

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「結婚したときは、『もう一生この人としか(セックス)できなくてもいい!』って思ったくらいだったんですけどね……産後、全然そんな気にならなくなっちゃって」

Aさんのご家庭は自営業を営んでいる関係で、子どもが泣くときですらご主人のお仕事の邪魔にならないかと神経をすり減らす日々。何をしても泣き止んでくれない新生児を抱えながら、ご主人の求める家事レベルをクリアするために、Aさんの心と体は大きなストレスにさらされました。