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グーグルに瞑想を広めた「メンタル弱い系」プログラマーの回想

そして彼は、ミリオネアになった…

世界26ヵ国で翻訳された世界的ベストセラー『サーチ・インサイド・ユアセルフ――仕事と人生を飛躍させるグーグルのマインドフルネス実践法』(英治出版)の著者で、IQ156の天才プログラマーとしてグーグル初期の検索エンジンのアルゴリズム制作チームをリードし、若くして億万長者となった、チャディー・メン・タン氏。

彼が立ち上げたマインドフルネス瞑想を取り入れた研修プログラム「サーチ・インサイド・ユアセルフ」(SIY)は、現在15ヵ国以上で展開し、世界のビジネスピープルに支持されています。

かつて「メンタル弱い系」天才プログラマーだった彼は、いかにメンタルの弱さを克服し、グーグルの最高位の肩書き「フェロー」を手にいれ、ミリオネアとなったのでしょうか。

彼の親友であり、SIY日本人女性初の認定講師としてシリコンバレーで活躍する木蔵シャフェ君子氏が、カリフォルニアのチャディー・メン・タン氏宅の瞑想ルームにて、お話をうかがいました。

こんなふざけた男で

木蔵シャフェ君子(以下、君子) 初めてお会いしたのは、2013年サンフランシスコ。当時メンさんは、著書『サーチ・インサイド・ユアセルフ 仕事と人生を飛躍させるグーグルのマインドフルネス実践法』(英治出版)がベストセラーになり、ニューヨークタイムズ紙のビジネス欄で写真入りのトップ記事にもなった、まさにマインドフルネス界のリーダー的存在でした。

チャディー・メン・タン(以下、メン) そしたら、こんなふざけた男で(笑)。

君子 一人ひとりに、本当にていねいにコンパッション(深い思いやり)をもって接している様子に「言っていることと実行していることが一致して素晴らしい!」と感銘しました。そして、とてもひょうきんな一面も。

メン 君子は、たしかSIYが始めた講師向けプログラムの第一期受講者ですよね。

君子 競争率十倍の狭き門でした。すでにSIYは、シリコンバレー界隈でよく知られていたのです。(※認定講師は、世界で約100名、うち日本人は5名)

メン いい質問を投げかけてくると感心したのを覚えています。今も印象は変わっていません。とてもスマートで的確な質問をする。とても優しくて、いろんなことをやってのける(笑)。
  
君子 メンさんがマインドフルネス瞑想を始めたきっかけは?

メン ずっとみじめで苦しんでいた自分をなんとかしたかったから。二十一歳のときでした。

君子 メンさんがみじめ? 今の陽気なメンさんからは想像がつきません。

 

メン 子どものころからずっとそうです。自分のなかに劣等感や生きにくさを持ち続けていたし、世の中にある様々な苦しみを、ひしひしと感じていました。だから、ずっとみじめだったのです。マインドフルネスや瞑想をしている人のほとんどが、それぞれのみじめさから解放されたいという理由だと思うけれど、違う?

君子 そうですね。私もそうでした。

メン いまシリコンバレーで瞑想をする人が増えているのも同じ理由でしょう。

君子 瞑想を始めて自分自身の変化をどんなふうに感じましたか?

メン もちろん、あのころのようなみじめさはなくなりました。今は、行きつくところまで行きたいと思っています。

君子 行きつくところ?

メン 悟りを得て、すべての苦しみをなくすことです。生きとし生けるものすべての中から苦しみをなくし、ジョイ(幸せ)でいっぱいにしたい。どこまで行けるかはわからないけれど、行けるところまで行きたい。

木蔵シャフェ君子(ぼくら・しゃふぇ・きみこ) 一般社団法人マインドフルリーダーシップインスティテュート理事。カリフォルニア・サンタクルーズ在住。グーグルで開発され、世界的に信頼を得ているマインドフルネス・プログラムSIYの日本人初講師として認定され、グーグル、SAP、フェイスブックなどでも活動。5月25日(木)19時~八重洲ブックセンターにて「シリコンバレー発マインドフルネス 日本のビジネスで活用するヒント」をテーマにトークライブを実施。詳しくはhttp://www.yaesu-book.co.jp/events/talk/11875/