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週刊現代 金融・投資・マーケット

マスコミが報じた「国債不人気」は甚だしいミスリードである

日本経済への影響は心配ナシ

国債は暴落しない

5月1日から2日の午後にかけて、長期国債の売買が急激に減少し、取引がほとんど成立しなくなった。これにより、10年債の長期金利がつかなくなる事態が起きた。

メディアはこの件を「珍事」と報じ、長期的な超低金利政策の影響で「国債の不人気ぶりが際だっている」とする向きが多い。ではそもそも、国債の売買が成立しない状況は何を意味するのか。

売買が不成立になるケースは次の二通りだ。

ひとつは、売り手は多いのに、買い手が少なすぎて値が付かないケース。これは間違いなく「国債の不人気」であり、買い手が現れれば安い価格で買い叩いていく。もうひとつは、売り手が少なく、買い手が多いにもかかわらず買えないというケースで、「国債の品不足」と言ってもいい。値段が高騰しているために、買い手がつかなくなる。

連休中に国債売買が激減したのは、その後の国債価格の動きをみれば、後者のケースであることがわかる。連休の谷間は関係者も休みモードに入るため、結果として、売り手が減ることは往々にしてある。

 

つまり、メディアのいう「国債の不人気」とは異なる状況が起こっていた。もちろん、売買の激減によって国債が暴落するおそれも今のところない。

また、一部の報道では、日本のすべての国債取引において値がつかなかったかのような表現が見られたが、これはミスリーディングである。

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