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極めて不自由な文在寅・韓国大統領が本領発揮するために必要なこと
何をするにも妥協を強いられる…?
木村 幹 プロフィール

問われる現実的な外交手腕

このような中で文在寅政権が打ち出しているのが「対話」である。同政権を支える人々の間では「進歩派」に属するこの政権が、とりわけ日米両国から強い警戒の目を向けられている事はよく理解されている。

背景には同じ「進歩派」の政権であった盧武鉉政権期の記憶が強くある。対立を強める米中両大国の間で、不用意な言動を行うことの危険性は熟知されており、だからこそ、彼らは今も言葉を慎重に選んだ情報発信を続けている。

結局、明らかなのは、新たに誕生した韓国の進歩派政権は、その「進歩派」的性格を発揮することが極めて困難な状況に置かれている、ということである。

国会対策や内閣の構成、さらには内外双方の政策はこれから詰めていかねばならない状況にあり、そこでは慎重な政権運営が要求される。

 

そしてそのことは日韓関係についても大きな示唆を与えている。巷間面白おかしく報道されるのとは異なり、文在寅政権の政治基盤は極めて脆弱であり、これから様々な政策を詰めていかなければならない状況にある。

だからこそここにおいては、彼らが政権基盤や政策の方向性を固めてしまう前に、日本側が彼等に自らが望むもの、あるいは、彼らがなすべきないことについてきちんと発信していけば、今後の韓国新政権の対日外交の方向をもある程度変えることができる。

そのために必要なのはまずは対話であり、意思疎通である。「左派反日の政権の成立」というわかりやすい言葉に惑わされない、現実的な外交の手腕が問われている。