台湾 ライフ

日本と台湾が合体? となる前に、とっても重要な予備知識。

在台15年コーディネーターの比較文化論
青木 由香 プロフィール

喧嘩する気も消え失せる

こんな感じのギャップを乗り越え、さらに交流を進めると、次のステップは恋が芽生えるか、ビジネスを一緒にするか、となる。まずはビジネスの話からすると、仕事の進め方を理解することで、高血圧になることを避けられる。

日本の仕事の進め方は、目的ができたらあらゆるシミュレーションをしてやるかやらないかの判断をする。できるとなったら、そこからチームで計画を練って、最速且つ最善の方法を考えて、準備万端な状態となってから動き出す。動くまでには相当の時間を要すが、そこを超えたらサクサクと完璧に無駄なくやり遂げる。 

 

これに対して台湾は、あまり深く考えない。とりあえずやっちゃう。問題にぶち当たったら、みんなでワァワァやってどうにかし、途中でアイディアが浮かんだり、いろんな人が参入してきても「いいね!」なんて言ってウエルカム。たくさんの寄り道回り道をしながら物事を作り上げる。

ゴールまで真っ直ぐ平らな道を作ってから動く日本人と、道を作りながら上下左右にくにゃくにゃと進む台湾スタイル。日台合同で何かをしたら、台湾の猪突猛進型に日本はハラハラ。日本の判断の遅さに台湾はブーブーいう。でも、結果的にはかかる費用や時間面で大差はなかったりする。

photo by Yuka Aoki

以前、台湾のアート展に参加した日本のギャラリーと食事をした時にこんな話を聞いた。

日本側は早々と申し込みをし、入金も済ませていたが、什器の確認で問い合わせると、入金が確認できてないので申し込みは受理されていない、といわれた。作品はもう手配してあるのに参加ができないのかと慌てたが、すぐに台湾側の手違いであったことが判明した。

他にもやり取りの中、あやふやな主催者にかなりイライラしっぱなし。高価な大事な作品をこんな人たちに任せていいのか。些細なことでも敏感になった。

台湾入りした暁には、またなんかやらかしたら見てろよ!と、喧嘩する気満々で乗り込んだが、人がとにかくナイスなので「日本でカリカリしていた私が馬鹿だった。」と思えてきた。

台湾流の進め方はいつもとは違う景色が見えて楽しかったし、どんなに忙しくてもご飯や夜市に毎晩アテンドしてくれる『好客』ぶりに、台湾最高!という気分になってしまった。と話してくれた。