不正・事件・犯罪 週刊現代 日本

「任侠団体山口組」トップが私だけに語ったこと【独占激白】

織田絆誠代表の「大義」
溝口 敦

ヤクザはヤクザらしく

――これまでのシノギについては従来通り?

織田 そうですね。そこは自営業といいますか、自分の腕次第ですから。そもそもヤクザとはそういうところですから。月会費も10万円以下です。そこから皆さん、心と体に余裕が生まれてくると思うんです。

稼業の者いうたら「遊び人」です。組事務所に頻繁に顔出ししなかったら忠誠心がないとかいうのはガチガチ管理ですね。

ヤクザはもともと自由人ですから、綱領以外は全部自由にしてもらえば、心に自然と余裕が出てくる。それで兄弟分同士、仲間同士で助け合いができると思うんです。

損得抜きで助け合いっこするというのが我々の世界の美徳のはず。今は今月の上納金、来月の臨時徴収、どうしようと自分のことで一杯一杯で、仲間を救えないんです。

自分としてはいろんな意味でヤクザらしくを強調したい。ワイシャツは白、サングラスはするな、毛は染めるな、こういうのは全部撤廃しました。茶髪も結構です。サングラスも好きな人はかけてください、カッターシャツも色つきでいい。

皆さん、目一杯、お洒落してください。だから4月30日の発会式のとき、自分もわざと青色のカッターシャツを着ていきました。

ヤクザなんですからヤクザらしく。その中で国家社会への貢献という三代目の思いを腹に入れて、そこにちょっとした罪悪感もありながら、こんな自由に遊んで暮らしてる、楽してんだからと、貢献する気持ちが生まれる。何か人のためになれんかなと。

そこの土地土地でいいじゃないですか、地元に貢献する。そういう世界に戻したいんです。

――任侠団体 山口組の発足は山口組の自由化、民主化という要素も含んでいる?

織田 そうですよね。土台にそこがないと人のためとか、できないんです。統一を前提とする「第三」であるところ、まあ世間をお騒がせしてますけど、実は我々の大義はここにあるんだ、一日も早く一つにしたいんだと訴えたいんですね。

「任侠団体 山口組」は定着するばかりか、暴力団世界全体の改革に結びつきそうである。

溝口敦(みぞぐち・あつし)
42年、東京都生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、出版社勤務などを経て、フリーに。『暴力団』『食肉の帝王』『血と抗争 山口組三代目』など著書多数

「週刊現代」2017年5月20日号より