不正・事件・犯罪 週刊現代 日本

「任侠団体山口組」トップが私だけに語ったこと【独占激白】

織田絆誠代表の「大義」
溝口 敦

「脱反社」という最終目標

――4月29日、織田代表と池田幸治本部長(真鍋組組長)が神戸側から絶縁処分になった。神戸側、六代目側から今後、圧力が強まると見る?

織田 圧力は想定してますが、六代目側は想像が難しい。自分らが絶縁した組織から絶縁された組織です。ただこっちも山口組を名乗り、山菱の代紋を掲げてますから。どういう受け取り方をするのか。

――代紋は従来通り山菱でいく?

織田 そうです。綱領もこれまで通り。事務所に掲げる写真は三代目田岡一雄親分のだけ。定例会は田岡親分の誕生日が3月28日ですから、毎月28日。月会費についてはオール10万です。

直参が10万円。年間120万円。直参が率いる組では当然10万円以下の会費になる。5万、1万というところも出てくるでしょう。

上に立つ者が贅沢しなければ十分やっていけます。それと、組織本体としては他団体と交際しません。交際は個人、個人にお任せする。

なぜ外交しないのか。湯水のようにカネを使うからです。末端から吸い上げたカネで外交しては本末転倒です。若い者おっての親分ですから。

田岡親分は若い者が金銭を持ってきた時に「俺は子分に食わせてもらうほど落ちぶれていない」と断ったそうです。

なぜそんなことができたのか。芸能興業、神戸港の港湾荷役で軍資金を蓄えたんです。下の者に「アガリを持ってこい」じゃない。分配です。上に立つ者は富を分配する覚悟が絶対必要です。

 

――しかし田岡三代目の時代には警察が組員の行う正業を認めた。今は正業さえ認めず、潰す。

織田 私はそこを考えたんです。なぜそうなったのか。田岡三代目が定めた「山口組綱領」には、「侠道精神に則り国家社会の興隆に貢献せんことを期す」とある。その教えに我々が反している。

バブル経済以降、カネカネと走った中で、田岡三代目の意に反する組織運営をした結果が反社(反社会的集団)のレッテルだ、と。

おこがましいかもしれませんが、「任侠団体」と冠につけたのは要するに我々の最終目標が「脱反社」だからです。ここに持っていきたい。それにはどうしたらいいか。田岡親分の綱領が折角あるのですから、自主的に何ができるか、考える。

一つは治安維持ですね。当局がどこまで把握しているか分かりませんが、不良外国人、特に中国、中東、アフリカ・ナイジェリア人あたりが増えてきている。

それと半グレ。オレオレ詐欺だけは止めなさいと。存在自体を撲滅とはいきませんが、やはり指導してやってアウトローであっても、男らしい生き様を教えてやることはできる。

それとテロ対策。当局のアンテナも立派なものでしょうが、我々裏社会特有のアンテナも同時にある。当局の検挙率は低いのでは。ゴマを擂る意味ではなく、「綱領」にあることですから、月に一度の定例会で読み上げるだけでなく、実践すべきなのです。

アメリカ、ヨーロッパにはPMC(民間軍事会社)がある。いずれかに本社を、東南アジアに支社なりを作り、そこと我々が個々に契約すれば、海外での邦人警護も可能になる。

去年から右翼人とか元自衛官とか、何人かに会うてるんです。熱い心を持っている人もいます。中には我々も同じ船(民間国防隊)に乗りたい、という人もいます。右翼も任侠と共闘できるとの感触を持っていますが、先方に迷惑を掛けてもいけない。今、リンクのさせ方を思案中なんです。