不正・事件・犯罪 週刊現代 日本

「任侠団体山口組」トップが私だけに語ったこと【独占激白】

織田絆誠代表の「大義」
溝口 敦

山口組再統一への手応え

――と、抗争が激化する方向にはいかない?

織田 理想論になりますけど、一人も傷つかず、命を落とさず、一つの山口組になることがベストです。

――組長が法的に「使用者責任」を問われることを恐れて、若い者に喧嘩するなと命じる。年寄りたちにはいいだろうけど、それでは若い者が飯を食えない。若い人たちがそう考えて、今回の分裂に至ったのか、と当初は考えました。

織田 本来のヤクザらしさという点では一理ある考えと思います。法が整備され、ヤクザへの厳罰化が進む中で致し方ない部分もあるでしょうけど、ヤクザらしくない山口組ですよね。

――任侠団体 山口組では組長に就かず代表に留まった。が、将来、組長をやらざるを得んのでは?

織田 以前から同志の皆さんから「この抗争はいつまで続くのですか。大義がない。私利私欲だ」という声がありました。その度に「もう少し辛抱してくれ、我慢してくれ」と言い含めてました。

日増しに立ち上がれという声が強まり、苦肉の策として「年内に終わらす。遅くとも年明けには」と励まし続けてきた。

実際に数名の大御所のオジサン方から、六代目サイドとのやり取りを聞かせてもらう中で、司組長自身がなんとか早い段階で神戸を戻らせたいと望んでいると実感してました。司組長からすれば、戻れば親子喧嘩ですむ。戻らなければ晩年の悪評が定着してしまう。

自分はなるほどなと手応えを感じてました。年内か年明けという期限は、根拠あっての発言なんです。

 

――世代間で考え方が違う。若手が結集し直して理想のヤクザ組織を作る。よく分かる。

しかし単なる結集では烏合の衆になってしまう。リーダーシップを執る人間が必要だ。六代目側、神戸残留側にはたしてリーダーシップを執れる人間がいるのか。織田氏しかいない。

織田 私が今組長になり、同志一同が盃事をしたい、と。私が「はい、そうですか」とお受けしたら、「ああ、織田は組長になりたくて私利私欲で第三極を作ったのか」という印象を両山口組の皆さんに与えかねない。

組長になりたくて神戸山口組を出たのじゃない。求められても最後まで固辞して組長の座は空席、私はあくまでも同志の代表だ、と。そういう形に是が非でもしないと、ダメだと自分はそう思ってます。

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――代表という形は今後何年も続くのか。

織田 理想とするところはこの大型救命ボートに中堅、若手の皆さんがどんどん乗り込み、第三極が一番大きくなって、自然と他の二つが少なくなることで、最終的には統一したい。

志を達成できたら、組長の座を固辞したまま、身を引いて堅気になることが、私利私欲で始めたことではないという証明になると考えてます。