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「絶望の老後」を送らないために、やっておくべき30のこと
これだけで1000万円の差がつく!
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定年後のトクする働き方

退職金を一時金ですべて受け取った場合に比べて、年金で受け取ると所得税や住民税などを多く支払わないとならなくなる。結果、一時金でもらうほうが、約120万円も得をするというのだ。

とはいえ、2000万円は大金だ。定期預金に預けておいても金利がつかないし、かといって下手な運用で減らしたくはない。どう扱えばいいか。

「老後資金は減らさないことを第一に考えなければいけません。ただ、定期預金だけで持っていても、物価の上昇分は補えない。なので、1000万円で10年満期の個人向け国債(変動金利型)を購入してはいかがでしょうか。半年ごとに金利の見直しがあるので、物価の上昇局面でもある程度は対応できます。

残る500万円は定期預金、もう500万円は国内外の株式や債券で運用され、かつ手数料の安い『バランス型投資信託』という運用が無難です。バランス型投資信託は短期的にはマイナスになることもありますが、長期的に見れば年利2~3%になっています」(紀平氏)

 

人生は80年を基準に考えることが当たり前の時代になった。体が健康ならば、60歳の定年退職後も働きたい。そのとき、忘れてはいけないのが、失業保険と高年齢雇用継続基本給付金だ。ファイナンシャルプランナーの横山光昭氏が解説する。

「定年退職後もそれまでの会社が再雇用してくれればいいですが、条件が合わないなどの事情で雇用延長せず、再就職を目指してもなかなか決まらないというケースもあるでしょう。

そんな場合は、定年退職後でも失業保険がもらえます。65歳未満の給付は退職前6ヵ月の平均賃金の45~80%で、65歳未満で勤続年数が20年以上なら150日間、10年以上20年未満なら120日間です」

定年退職後に働き続けても給料が大幅に下がるケースがほとんどだ。そんなときには雇用保険に給与の差額を補填してくれる仕組みがある。

「条件は60歳から64歳で、給与が60歳時点の75%未満であること。もらえる給付額は給与の低下の度合いによって変化しますが、賃金が60歳時点の61%以下なら、15%が支給されます。雇用保険の加入期間が5年以上あれば、最大5年間給付を受けることができます」(横山氏)

高齢になれば、大病を患う可能性も高くなる。だからといって、高額な医療保険に入る必要はない。国民皆保険の制度を適切に使えば、よほどのことがない限り、老後に破産することはない。

「がんなどの入院治療で高額の治療費がかかった場合、高額療養費制度を利用すれば一定額を超えた分の払い戻しを受けられます。年収が370万円から770万円の間なら、月の自己負担額の上限は9万円。それを超えた額は戻ってきます。

ただ、払い戻しまでの時間がかかるため、一時的な立て替えも高齢者にとっては大きな負担になります。

事前に医療費が高額になることがわかっているのなら、限度額適用認定証を提出すれば窓口での支払い金額は自己負担限度額までとなります。病院にいるソーシャルワーカーに相談してみてください」(医療コンサルタントの吉川佳秀氏)