中学受験「カリスマ先生」田代敬貴が教える
「筑駒の国語」攻略法

寺子屋式で生徒13人中、筑駒5人、開成7人、駒東3人合格
 小学5.6年生を対象にした少人数の「寺子屋式教育」で圧倒的な実績をあげてきたカリスマ国語教師、田代敬貴(たしろ・よしたか)氏が、最新の最難関校攻略法を短期集中で公開する。ちなみに09年は2クラス、男子13人、女子3人の受け持ち生徒のうち、開成7人、駒場東邦3人、栄光学園5人、桜蔭1人などの実績をあげた。

 良問に巡り合うのは、なかなか難しい。

 私は中学受験に25年以上関わっているが、入試問題に目を通す作業が徒労におわることは多い。それゆえ、年に一つでも見事な作問(さくもん)と出会うことができれば幸運だと思えるのである。

 良問か否かの基準は、私の主観による身勝手なものだ。

 まず、入試問題に採用された作品のテーマと表現のレベルが、小学6年生にとって理解可能な範囲にあること。次に、その課題文が文章体験として蓄積させるに値するものであること。さらには、設問の多くが課題文の核心をつくものであり、解答を導くための客観性を有していることなどである。

 学校側の基準としては、妥当な平均点だったかどうかということが挙げられるのかもしれないが、私の基準では、低すぎる平均点=悪問とはならない。

 入試問題に対する私の関心事は、主として、私の指導が意味を成すものだったかどうかとういう検証と、今後の受験生の国語力向上に役立つ問題かどうかという点にあるからだ。それに、そもそも力量のある教師が良問を作ろうとすればするほど受験生にとっては難問となるという帰結は、必然的かつ不可避的なことなのである。

「よくぞ、この問題を作られた!」

 さて、ここで本題に入ろう。私が出会った最も新しい良問、2009年度の筑波大学附属駒場中学校(以下、筑駒)の入試問題についてである。良問との出会いは、2006年度武蔵中学校の問題(リリー・フランキー『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』)以来である。

 大設問の【1】は、人生を「冒険」や「旅」ととらえてつづられた石川直樹氏のエッセイ『いま生きているという冒険』(約1450字)が課題文である。

 設問は、5問すべてが記述問題である。この5問という少ない設問数の中に、私が分類した記述問題の4タイプすべてが含まれている。これは、めったにないことである。具体的にいうと、
問1「要約型」、
問2「理由説明型」、
問3「換言型」、
問4「理由説明型」+「要約型」、
問5「体験型」(100字以上140字以内)

  である。